「両手の指で数字をカウントしてください」と言われた場合、多くの人は1本の指を使って1個の数字をカウントします。この数え方では、両手を使って数えられるのは0〜10までであり、それ以上の数をカウントするには足の指を使うなどの工夫をしなければなりませんが、古代ローマの人々は「両手の指だけを使って0〜9999までの数字をカウントする方法」を編み出していたそうです。

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まず最初に、「0〜99」までの数字を表すには、左手だけを使います。このように左手の指を全て伸ばした状態が「0」を表します。



「1〜9」の数は、左手の小指・薬指・中指を使って表します。「1」は、小指を真ん中の第2関節付近で曲げて表します。



「2」は小指に加えて薬指も第2関節付近で曲げ……



「3」はこれに中指も加えます。厳密に第2関節で曲げることを意識しすぎると指が痛くなるので、根元から曲げないことだけ意識して、後は緩やかに曲げるイメージでOKとのこと。



「4」は「3」の状態から小指を伸ばして表します。



「5」を表すには、小指に加えて薬指も伸ばし……



「6」は「5」の状態から中指を立て、代わりに薬指を第2関節から曲げることで表します。



「7」「8」「9」の表し方は「1」「2」「3」の表し方と似ていますが、今度は根元の第3関節から指を曲げる点が違っています。「7」はこんな感じで……



「8」の表し方がこんな感じ。



以下の形が「9」を表します。これで、左手の小指、薬指、中指だけを使って「0〜9」の数をカウントすることができました。これ以降も、一の位の数は全て左手の小指・薬指・中指だけで表します。



そして、残った親指と人さし指を使って十の位を表します。この写真のように、親指と人さし指をいずれも伸ばした状態は、十の位が「0」であることを表します。



「10」を表すには、人さし指の爪を親指の親指の第1関節に触れます。



わかりやすい角度から見るとこんな感じ。



「20」は、親指を人さし指と中指の間に持っていきます。



「30」は親指と人さし指の爪をくっつけるとのことで……



わかりやすい角度から見ると、まるでOKサインのようです。



「40」は人さし指を手のひらに向けて曲げて、親指を人さし指の第1関節と第2関節の間にくっつけます。



「50」を表すには、親指を手のひらに向けて曲げればOK。



「60」は親指を伸ばしたままにして、人さし指でぐるりと親指を囲みます。



「70」は親指の爪で人さし指の第1関節と第2関節の間に触れて……



「80」では親指を人さし指の背中側に持っていき、親指の腹で人さし指の第1関節と第2関節の間に触れます。指がつりそうになりますが、これも指だけで大きな数字を表すため。



「90」は人さし指の爪で親指の根元にある第2関節に触れることで表すことができます。これで、左手だけを使って「0〜99」の数字をカウントすることが可能。



たとえば「29」を表すには、小指・薬指・中指を根元の関節からぐいっと曲げた「9」の指と、親指を人さし指と中指の間に持っていった「20」の指を合わせればOK。



「66」はこんな感じ。



「72」だとこういう形になります。指が痛くなりそうですが、なんとか区別は付きそうなレベル。



これに百の位、千の位を付け足すには右手を使います。右手も指の曲げ方は左手と同様で、左手の「1」が右手の「100」、左手の「70」が右手の「7000」に対応しているという仕組み。たとえば、右手で「600」を表すとこんな感じで……



「4000」だとこうなります。



「9800」だとこういう形。



実際に左手と右手を組み合わせて「5085」を表すとこうなります。



「1937」がこれ。



「9999」だと「グッジョブ」っぽい形になりました。



上記の古代ローマ人が使ったとされる数字の表し方は、735年に亡くなったベーダ・ヴェネラビリスというイングランドのキリスト教聖職者が「De computo vel loquela digitorum」という著作の中で書き記したもの。なお、ヴェネラビリスは腕の位置を動かすことで1000以上の数を表す方法についても記述しているそうですが、これはヴェネラビリスが発明したものである可能性もあるとのこと。

腕を使ったカウント方法の真偽は不明ですが、古代ローマ人が残した数多くの著作から、実際に左手と右手を用いたカウント方法が使われていたことは確かだそうです。たとえば古代ローマの風刺作家であるJuvenalは、「何度も死をだました彼は幸せ者です。彼は右手で年を数えています」との記述を残していますが、この記述は右手で年を数えることが「100」以上の数を示していることと合致しています。