消えるワンセグ、ハイエンドで搭載は1機種のみ
スマートフォンからワンセグ・フルセグ機能が急速に姿を消しつつあります。NTTドコモ・KDDIが発表した秋冬モデルで、ワンセグを搭載する機種は、シニア向けのらくらく端末を除くとソニーモバイル製「Xperia 5」のみ。

1年前のドコモ秋冬は「Xperia XZ3」「Galaxy Note9」「Galaxy Feel」の3機種がワンセグに対応していました。一方、今年の秋冬はサムスンのGalaxyシリーズが対応を見送ったほか、シャープの「AQUOS zero2」も非対応。結果的にワンセグ対応端末は数を減らすことになりました。

この背景についてドコモの担当者は『ネットでの映像配信が増えているため』とコメント。ニーズの増減についての言及は避けたものの、スマホでの映像視聴スタイルの多様化に合わせたという説明です。

なお、ワンセグを搭載しないiPhoneが日本で圧倒的なシェアを獲得するなど、ワンセグそのもののニーズを疑問視する声もあります。また、ワンセグに対応する携帯端末でもNHK受信料の負担義務を負うという最高裁判決が出ており、単身世帯を中心に「テレビがない」世帯もあるなか、ワンセグ端末を持っているだけでNHK受信料の負担義務が生じることへの反発も一部ではあります。

一方、千葉県を中心に大きな被害をもたらした台風15号では、バッテリーの消耗とトレードオフとなるものの、停電地域において情報収集に役立ったという声もありました。携帯基地局よりはるかに広域をカバーする放送波は災害の被害をうけにくい特徴があります。