窮地に追い込まれたヒーロー。息のつまるサスペンス。あるいは甘く悲しい恋の物語。観客はヒロインにもらい泣きする。そんな時、場内に鳴り響く着信音。続いて「ウェイ!(もしもし)」という傍若無人な声。携帯電話だ。中国で「映画館内で携帯電話を使う人が多すぎる」として、対策を求める議論が起こった。中国新聞社が報じた。

 映画を鑑賞する際、他人の携帯電話で迷惑したという人は多い。「映画を見るたびに、他人の携帯電話で妨害される。映画館に行くのがいやになった」、「後ろに座っている人が、携帯電話で商売の話をしはじめた。しかも20分も続いた」、「着信後、大声で話している人がいた。映画を見る気がなくなり、帰った」などの、不愉快な経験をしたという。

 映画上映時に携帯電話を使用する人が増えてきているとして、映画館に電波の遮蔽(しゃへい)を求める意見も多い。「自己管理を求めてもむだ」、「電波遮蔽をしている館ならば、入場料が多少割高でも利用したい」という声も寄せられた。

 映画館の電波遮蔽については「急用が発生したら困る」との反対意見もある。

 重慶UME電影院(映画館)を経営する林潔氏によると、上映前には携帯電話をマナー・モードに切り替え、通話する場合にはロビーに出るよう案内している。「最も大切なことは、民度の向上です。民度が向上してこそ、問題の根本的な解決が可能です」という。

 林氏は電波遮蔽について「映画館内での携帯電話使用に腹をたてる人もいれば、電波状態が悪いと苦情を言う人もいます。全員を納得させるのは難しい」と述べた。(編集担当:如月隼人)