部屋をきれいにしたいと思っても、なかなか不用品を捨てられないものです。「この洋服、いつか着るかも」「あの食器は人からもらったものだから…」と迷っているうちに、手が止まってしまうことがありますよね。「そんなときに試してほしいのが、ノートに“書いて整える片づけ”です」と話すのは、カナダ在住でもたない暮らしの発信をしているブロガーの筆子さん(60代)。 筆子さんが実践している、自分の気持ちや考えを書き出して、頭の中をスッキリ整理する方法をお聞きしました。

書くことで整う!コツは「内容を自分でジャッジしない」こと

一度に多くのことを考えるのは難しいものです。「片づけなきゃ」「でももったいない」「どこから始めよう」など、さまざまな思考が交錯すると、頭がフリーズして、考えられず、動けなくなるという経験はありませんか?

また、片づけ以外の生活の悩み(人間関係や健康のことなど)があると、そちらに意識を取られて、片づけに集中できません。

紙に書き出す行為は、こうしたさまざまな思考や感情を頭の外に出すことにつながります。すると、考える余白が生まれると実感しています。「書く」というシンプルな行動が、気持ちを整えるのにとても役立ち、次の行動に移りやすくなります。

まずは次の5つの質問に考えてみませんか。書くときのコツは、自分が書いている内容を、自分でジャッジしないことです。「こんなこと、書いていいのかな」などと思わず、思いついたことをどんどん書いてみてください。書いているうちに気持ちが整理されます。

1:片付けの先にある本当のゴールはなんですか?

片付けたい理由を書いてみます。「家をすっきりさせたい」と書くだけでなく、もう少し掘り下げて、その先にあるゴールを出しましょう。

「心地よく暮らしたい」「これからの人生を身軽にしたい」「子どもたちに迷惑をかけたくない」など、片付けという行動の背景にある思いを具体的に書きます。

こうして片付ける動機が明確になると、モチベーションがわいてくるのを感じます。

2:どんな暮らしを望んでいますか?

片付けのゴールがわからないときは、自分が望む未来の暮らしを想像して書き出してみましょう。

掃除がすぐ終わる毎日
・朝着る服に迷わず、10分で出かけられる生活
・友人をためらわずに呼べる暮らし

こんなふうに、リアルな情景を思い描いてください。

理想とする生活がはっきりすれば、その生活に必要ないものを捨てることができるようになると思います。

3:今、捨てたいものはなんですか?

今、家の中で気がかりになっているものや、もう手放したいものをリストにしましょう。

・キッチンの棚を占領している保存容器
クローゼットにある多すぎる服
・押入れで場所を取っている古いテレビ
に入れっぱなしの写真

このように、頭の中で「いつか整理しなきゃ」と思っているものを言葉にします。

「これだけはすぐ手放したい」「これを手放せばいちばんスッキリしそう」と思えるものを見つけて、優先順位をつけ、番号を振りましょう。あとは、順番に捨てていくだけです。

4:捨てられない理由はなんですか?

捨てることをためらってしまう理由を書いてみましょう。

「もったいない」「人にもらった」「思い出がある」「高かったから」など、家にあるものが捨てられない理由を具体的に書いていきます。

そのあとで、事実を客観的に書き添えます。

たとえば、ここ数年着ていない、ブランドもののジャケットがあって、もう捨てたいとします。

捨てられない理由は、「高かったから」や「いつか着るかも」です。でも、いくら高い服であろうと、しまいっぱなしでは、価値を引き出せません。冷静に考えてみれば、今後着る可能性もないかもしれません。

5:残したいものはなんですか?

捨てるものより、残すものを見極めた方が、捨て活が進むことがあります。残したいものを先に取れば、あとは捨ててもいいものなので、捨てるときに迷いません。

「これは大事だ」と思うものをリストにしましょう。

結婚したときにそろえたディナーセット
・いつも身につけているアクセサリー
・子どもの成長を記録したアルバム

「これさえあれば、ほかは手放しても大丈夫」と思える重要なものを書いてください。

これは自分らしい暮らしの核となるものです。

書くことで「片付けのスイッチ」を入れる

頭の中の状態は、部屋の様子に表れると思います。忙しくて気持ちに余裕がないと、部屋が雑然としてきますよね。

だから、なかなか片付かないときは、まず、頭の中を整理してみませんか。考えや気持ちを書き出すと、迷いや不安が減るので、捨てる行動をしやすくなります。

ノートに向き合う時間は、片づけのスタートライン。焦らず、ゆっくり書くことから始めてみましょう。