コンバインで刈り取られる稲

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 政府は29日、2025年度版の農業白書(食料・農業・農村の動向)を閣議決定した。

 コメ不足や価格高騰を招いた「令和の米騒動」への対応について、「生産量が足りているという認識から、流通実態の把握に消極的で、マーケットへの情報発信や対話が不十分だった」と自省した。

 白書では、「令和の米騒動」の要因や対応を特集した。24年8月に南海トラフ地震への備えを呼びかける臨時情報が発表されたことなどで、供給への不安が高まり、店頭からコメが姿を消した。コメ価格は上昇し、25年5月の小売価格は前年同月の約2倍となる5キロ・グラム当たり4000円を超える水準に達した。

 農林水産省は主食用米の需要について、近年は人口減少などを踏まえて減少傾向にあるとみていた。実際は、インバウンド(訪日外国人客)需要は高まり、家計での購入量も増加しており、「需要の見通しと実績に乖離(かいり)が生じた」と分析した。

 一方、価格高騰を背景に、25年の外国産米の民間輸入は前年の95倍の9万6834トンに達した。政府が無関税で輸入する枠の外で高関税がかかるが、割安な外国産米を仕入れる動きが広がる。白書は「この傾向が続けば、国内生産に影響を及ぼす」と懸念を示した。