“崖っぷち”の那須川天心、再起戦の勝機は? エストラーダ優位を海外強調「勘は健在」「左右するのは経験」

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那須川にとって正念場の試合になりそうだ(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext

 ボクシングのWBC世界バンタム級2位の那須川天心(帝拳)が2月25日に都内で会見を行い、4月11日に両国国技館で、元2階級制覇王者ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)との同級挑戦者決定戦で対戦することを発表した。那須川にとっては、昨年11月の井上拓真(大橋)との同級王座決定戦以来のリングとなる。井上戦はキャリア8戦目にして初の黒星を喫しており、ふたたびタイトルを見据えてのビッグマッチに挑む。

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 那須川は会見の席で、「前回初めて負けて、そこから色々な時間や葛藤があった。しっかり復帰して皆さんに良い姿を見せたいという思いがある」など正式決定となったカードへの想いを語った。また前回の黒星から、「崖っぷちの状態にある」と自身の立場を評しており、強い覚悟も滲ませている。

 さらに、対戦相手のエストラーダについては、「復帰戦でやるような相手ではないと皆が思うかもしれない」と述べ、実績や経験への敬意も口にするとともに、その一方で、「強い奴に勝ってこそ格闘家だし、そこを乗り越えるのが自分だと思っている」と意欲を示した。

 27歳でプロ8戦を戦ってきた那須川に対し、35歳のエストラーダの戦績は49戦45勝4敗、フライ級とスーパーフライ級で世界王座に登り詰めている。両者による挑戦者決定戦が組まれたことで、試合当日まで、経験の差が大きな話題となっていくことは間違いない。

 また、すでに海外メディアでも両ボクサーの経験値が注目されており、米専門サイト『BOXINGNEWS24』が試合予想を行っている。

 同メディアは那須川について、「日本では高い人気を誇り、キックボクシングで名を上げたが、ボクシングのリングで世界レベルと呼べる相手にはまだ勝っていない」と綴っており、「ナスカワの強みは若さ、バンタム級での自然なサイズ、そして地元の大声援だ。それらは確かなアドバンテージではある」と主張。その上で、「しかし、ボクサーとしての経験の代わりにはならない」と断じている。

 一方のエストラーダには、「年齢とともにキレはやや落ちた。かつてのような鋭い破壊力はない。しかし、勘は健在だ。ペースが落ちればラウンドを確実に拾い、無理に踏み込みすぎることなくボディを削る。ガードを堅実に保ち、若い選手が焦ってミスを誘おうとしても冷静さを失わない」などと分析。現時点におけるボクシングスキルも称えている。

 それらの要素を踏まえ同メディアは、「結局のところ試合を左右するのは経験だ。その点で優位に立つのは明らかにエストラーダだ」などと強調し、試合の行方を占っている。

 元世界王者という難敵を相手に、那須川はどんなファイトを見せるか。下馬評を覆すためにも、まさに勝利が絶対条件の戦いとなる。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]