初のアジア挑戦に天皇杯V…歴史的52試合を白星で締めくくった町田・黒田剛監督「総括で言えば良い年になった」
[12.9 ACLEリーグステージ第6節 町田 3-1 蔚山HD Gスタ]
FC町田ゼルビアは9日、年内最終戦となったAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)リーグステージ第6節で蔚山HD(韓国)を3-1で破り、アジア挑戦と天皇杯制覇というクラブ史上初の快挙が続いた52試合のシーズンを白星で締めくくった。試合後、黒田剛監督は「この1年間、52試合の労をしっかりと労いたいし、52試合1日も欠かすことなく応援し続けてくれたファン・サポーターの方々に心から感謝を申し上げたい」と語った。
J1最終節から3日後のACLE第6節。町田は連戦の影響も感じさせず、韓国の名門・蔚山を圧倒した。前半6分にセットプレーからMF下田北斗が完璧なボレーシュートを狙い、これがMF増山朝陽をかすめて先制すると、同21分には負傷明けのFW西村拓真が豪快なミドルシュートで追加点。後半2分には古巣対戦のFWオ・セフンのゴールも決まり、3-0で勝負を決めた。
だが、指揮官はここからの試合運びに苦言を呈した。「点数の差がついたところからまったりしたような、動きのところ、ポジションを取るところで甘さ、緩さが出てしまった」。相手が前半途中に前線の選手交代を行って以降、カウンターから攻め込まれる時間が増え、後半10分にシンプルなロングボールからゴール前を崩されて失点。その後も相手の決定機が相次ぎ、最後は相手のシュートミスに助けられるような形で勝利を掴んだ。
黒田監督は「ゲームの中でいろんな緊張感、不安をしっかり心に持ったまま90分間を過ごさないといけないのがこのサッカーという競技の難しいところであり、怖さでもある」と振り返りつつ、「3-0にしたのであれば悪くても3-0で勝ち切る。それがやっぱり常勝チームになるための大きなポイントだと思うし、そこは来年の課題としてもう一つミーティングを重ね、強化をしっかり進めていきたい」と来季への課題を残した。
それでもクラブの歴史上最も長く戦った52試合を振り返れば、実りのあるシーズンだった。
「サッカーなので勝つこともあれば負けることもあるし、いいこともあれば悪いこともある。その時にすごく息が詰まったり、自分の中で思い悩んだ時期もあったが、でも最終的には選手がいろんな形で力になってくれたし、ファン・サポーターに背中を押された。その中でいろいろと支えてくれた方々が多くいたことで何回も挫けかけたけど、上を見て前を向いて一歩ずつ進んでいけたのはすごくポジティブだった。どういう状況でも選手たちは下を向くことなく、タイトルを取ることを達成してくれたし、このACLEも予選突破に向けてパワーをますます注ぎながら戦ってくれた。唯一リーグ戦はもう一つ順位を上げたかった後悔は残るが、これも来年への課題ということで、2025年という総括で言えば良い年になったのではないかなと思う」(黒田監督)
開幕節で広島に1-2で敗れ、第3節でも東京Vに敗れてホーム2連敗で始まったシーズン。4月から5月にかけての連戦では3連敗を含む6戦1勝5敗と低迷期もあった。だが、6月の国際Aマッチデー後には史上初のJ1リーグ戦8連勝を達成。その負けなし期間には天皇杯でも史上初の準決勝進出を成し遂げた。終盤は初挑戦となったACLEとの連戦もあり、再びリーグ戦では苦戦が続いたが、天皇杯では史上初のタイトルを獲得。最後はACLEでも浮上を見せ、史上初の16強入りに大きく近づいたままシーズンを終えた。
来季はシーズン移行に伴い、上半期は特別大会「百年構想リーグ」が控えるかたわら、秋春制で行われているACLEはさらに高みを目指す戦いが続く。黒田監督は今季の戦いぶりを「チームは紆余曲折しながらいろいろ成長させてもらったと思っている。こういう経験がゼルビアのクラブとして一つ一つ年齢を重ねる中でいい経験値として残っていくものだと思う」と位置付けつつ、「スキルだけでなく、思考、意識、いろんなところで学んだことを生かしていかないといけない。これからどのくらいの選手たちが出入りしていくかまだ未知数なのでなんとも言えないが、まだまだクオリティーを上げないといけないところ、または上げられるところがある」とさらなるレベルアップを誓った。
(取材・文 竹内達也)
FC町田ゼルビアは9日、年内最終戦となったAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)リーグステージ第6節で蔚山HD(韓国)を3-1で破り、アジア挑戦と天皇杯制覇というクラブ史上初の快挙が続いた52試合のシーズンを白星で締めくくった。試合後、黒田剛監督は「この1年間、52試合の労をしっかりと労いたいし、52試合1日も欠かすことなく応援し続けてくれたファン・サポーターの方々に心から感謝を申し上げたい」と語った。
だが、指揮官はここからの試合運びに苦言を呈した。「点数の差がついたところからまったりしたような、動きのところ、ポジションを取るところで甘さ、緩さが出てしまった」。相手が前半途中に前線の選手交代を行って以降、カウンターから攻め込まれる時間が増え、後半10分にシンプルなロングボールからゴール前を崩されて失点。その後も相手の決定機が相次ぎ、最後は相手のシュートミスに助けられるような形で勝利を掴んだ。
黒田監督は「ゲームの中でいろんな緊張感、不安をしっかり心に持ったまま90分間を過ごさないといけないのがこのサッカーという競技の難しいところであり、怖さでもある」と振り返りつつ、「3-0にしたのであれば悪くても3-0で勝ち切る。それがやっぱり常勝チームになるための大きなポイントだと思うし、そこは来年の課題としてもう一つミーティングを重ね、強化をしっかり進めていきたい」と来季への課題を残した。
それでもクラブの歴史上最も長く戦った52試合を振り返れば、実りのあるシーズンだった。
「サッカーなので勝つこともあれば負けることもあるし、いいこともあれば悪いこともある。その時にすごく息が詰まったり、自分の中で思い悩んだ時期もあったが、でも最終的には選手がいろんな形で力になってくれたし、ファン・サポーターに背中を押された。その中でいろいろと支えてくれた方々が多くいたことで何回も挫けかけたけど、上を見て前を向いて一歩ずつ進んでいけたのはすごくポジティブだった。どういう状況でも選手たちは下を向くことなく、タイトルを取ることを達成してくれたし、このACLEも予選突破に向けてパワーをますます注ぎながら戦ってくれた。唯一リーグ戦はもう一つ順位を上げたかった後悔は残るが、これも来年への課題ということで、2025年という総括で言えば良い年になったのではないかなと思う」(黒田監督)
開幕節で広島に1-2で敗れ、第3節でも東京Vに敗れてホーム2連敗で始まったシーズン。4月から5月にかけての連戦では3連敗を含む6戦1勝5敗と低迷期もあった。だが、6月の国際Aマッチデー後には史上初のJ1リーグ戦8連勝を達成。その負けなし期間には天皇杯でも史上初の準決勝進出を成し遂げた。終盤は初挑戦となったACLEとの連戦もあり、再びリーグ戦では苦戦が続いたが、天皇杯では史上初のタイトルを獲得。最後はACLEでも浮上を見せ、史上初の16強入りに大きく近づいたままシーズンを終えた。
来季はシーズン移行に伴い、上半期は特別大会「百年構想リーグ」が控えるかたわら、秋春制で行われているACLEはさらに高みを目指す戦いが続く。黒田監督は今季の戦いぶりを「チームは紆余曲折しながらいろいろ成長させてもらったと思っている。こういう経験がゼルビアのクラブとして一つ一つ年齢を重ねる中でいい経験値として残っていくものだと思う」と位置付けつつ、「スキルだけでなく、思考、意識、いろんなところで学んだことを生かしていかないといけない。これからどのくらいの選手たちが出入りしていくかまだ未知数なのでなんとも言えないが、まだまだクオリティーを上げないといけないところ、または上げられるところがある」とさらなるレベルアップを誓った。
(取材・文 竹内達也)
