増える無人営業「自由でじっくり」と客側のメリットがある一方で「万引き被害が…」店側の苦悩も
コロナ禍で注目され増加した「無人営業の店舗」が、この数年でも次々と変化しているようです。
サクラマチクマモトのバスターミナルにあるコンビニエンスストアです。中を覗いても店員の姿はありません。ここは無人営業の店舗です。
頭上にある8台のカメラが人を感知し、商品棚に取り付けられた重量センサーが客が取った商品を認識し、無人レジに登録する仕組みです。
50代の客「おつりを受け取らないのもいいですし、パッと会計できるのもいい」
コンビニ大手のファミリーマートは、人手不足の解決策として、2021年から無人営業の店舗を出店し、先月末時点で、全国で50店舗を展開しています。
狭い場所でも店を出せるメリットがあり、今後も拡大する考えです。
書店の無人営業 客の反応は?
繁華街でも無人営業を見つけました。
熊本市の上通アーケードにある長崎書店は、8月から営業時間を延長し、延ばしたところに無人営業を導入しました。
LINEを活用して入口のQRコードを読み込むと入店できます。
実際に利用した人は・・・
40代の客「普段とは違う、静かなんだけど、自由な感じがあって、ワクワクして色々な本を見ました」
30代の客「偶然通りかかってお邪魔したので、びっくりしましたけど、なかなか面白い取り組みだなと。1人でじっくり選ぶというのもこれからの時代としてあってもいい本屋なのかなと」
書店の無人営業 その背景
なぜ無人営業を取り入れたのか?長崎書店の長崎社長は「業界を取り巻く環境が背景にある」と説明します。
長崎書店 長粼健一社長「近年インターネットや電子書籍の普及によって、紙の出版物の売り上げは厳しいものがある。その課題解決の1つとして今回無人営業の導入を決定した」
長崎書店でも、2000年ごろと比べると売り上げは半分ほどになっています。
長崎書店 長粼健一社長「今回の無人営業の導入で、お客様の書店との接点を増やして来店のお客様の数、売り上げを伸ばして。長崎書店の原動力は従業員なので、みなさんの雇用を守りたい」
実際に、新たなサービスに興味をひかれ、訪れた客もいました。
50代の客「無人の本屋さんを体験しにきました」
50代の客「早く帰らないといけないのかなとか気にしながら楽しんでます。まだお会計が済んでいないので、この後、緊張している。どうなるんでしょう。来られて良かったです」
無人営業の課題は やはりこれ・・・
一方で、無人営業には問題もあります。
熊本市中央区に8月に オープンした、24時間営業の無人古着店「Bear’sCloset(ベアーズクローゼット)」です。
経営するのは熊本城マラソンの連覇で有名になった地下翔太さんです。
古着店の経営が夢だったという地下さんは、現在、球磨村に住み、別の仕事もする中で取り入れたのが無人店舗でした。
人件費があまりかからないことが大きな魅力ですが、無人営業ならではの悩みがあります。
Bear’s Closet 地下翔太さん「実際万引きがもう起きている」
この日、店には警察が訪れ、被害状況を確認していました。
地下さんによりますと9月1日、ズボン3着、あわせて1万2000円相当が盗まれたといいます。
今のところ対策は、店内に設置した複数のカメラで、人の出入りを確認するぐらいしかありません。
一方で、店の経営には客とのコミュニケーションも重要と考え、店にノートを置きました。そこで利用客の年齢層が幅広いことに気づきました。ノートには客からの要望も書き込まれていました。
Bear’s Closet 地下翔太さん「服の種類やこういうのを置いてくれと言われた方が仕入れがしやすいので、そういった要望を踏まえながら服を揃えていきたい」
「無人店の良さは、客が店員を気にすることなく好きなモノを選べるところ」と話す地下さん。
まだまだ課題はあるものの改良を重ねながら、さらに店舗数を増やしたいと考えています。
