イスラム法(シャーリア)で同性愛が禁止されていることから同性愛に対して厳格な姿勢を打ち出しているイランで、27歳と33歳の男性同士のカップルに死刑が宣告されました。

Iran sentences gay couple to death for adultery | The Times of Israel

https://www.timesofisrael.com/iran-sentences-gay-couple-to-death-for-adultery/

2021年11月6日、イラン改革派の中でも最も人気のある日刊紙の中の一紙であるSharghが「最高裁判所が27歳と33歳の男性同士のカップルに死刑判決を下した」と報じました。

Sharghによると、問題の裁判は27歳の男性の妻の訴えによって始まったもので、この妻は不倫の証拠となるビデオを警察に提出していたとのこと。この妻は死刑にしないように求めていましたが、妻の父親は死刑を求め、最高裁判所はこの父親に有利な判決を下しました。

イランの法律では、死刑判決を受けた被告を被害者の家族が許した場合、その被告は死刑を免れてることができるとされています。

CNN.co.jp : 絞首刑の執行直前に免罪 被害者両親が許す イラン

https://www.cnn.co.jp/world/35046814.html

しかし、今回においては父親が死刑を求めたため、この法律は適用されなかった模様です。

1979年に生じたイラン革命以降、イランでは姦通は「石打ちの刑」と定められていましたが、2013年の法改正によって、裁判所は代替となる死刑執行方法を選択できるようになり、今では絞首刑が一般的とのこと。今回の一件に関してどのような死刑方法が選択されたかについては報じられていません。

人権団体のアムネスティ・インターナショナルによると、2020年にイランで執行された死刑は246件で、うち1件は公開処刑でした。