4度目の逮捕も“不起訴”処分に…タレント「羽賀研二(64)」が服役後も飲み歩いていられた理由 巨額の賠償金を払うべき詐欺被害者が“孤独死”していた
不起訴処分となるも
もはや、恒例行事のようである。元恋人・梅宮アンナの父親である故・梅宮辰夫さんから「希代のワル」とのレッテルを貼られた、タレントの羽賀研二(64)。2月9日に、30代の飲食店従業員と50代の自営業の女性2人に対し、無理やり身体を触ったり、キスしたりしたとして不同意わいせつの疑いで沖縄県警に逮捕された。
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羽賀にとって手が後ろに回るのは4回目のことだが、その後、那覇地検は3月3日までに羽賀を不起訴処分とした。地検は「被害者や事件関係者のプライバシーを保護する必要性が高い」として、不起訴の理由を明らかにしていないという。

タレント活動で知られる羽賀は昨年3月27日夜、面識のある女性2人の体を触ったほか、うち1人にキスをした疑いで、今年2月に沖縄県警に逮捕されていた。
ここ最近、羽賀の芸能活動はユーチューブ番組を制作する程度だったものの、ドバイやカンボジアで不動産関係の仕事などに携わっていたとされる。とはいえ、都合8年近くも服役し、また過去の詐欺事件に起因する多額の損害賠償責任を負いながら、なぜいまも女性と飲み歩くほど、金銭的に余裕のある生活を送れていたのか――。
実は、羽賀の「詐欺被害者」が人知れず孤独死していたのだ。
そもそも、羽賀が医療関連会社の未公開株の詐欺と恐喝未遂の疑いで逮捕されたのは2007年のこと。元不動産業者のY氏に対し、1株40万円で手に入れた未公開株を3倍の120万円で売りつけた。その総額は3億7000万円分にのぼり、のちに返済を迫られると、元ボクシング世界王者の渡辺二郎氏らとともに「山に埋めてしまうぞ!」などと脅したのだ。これが、羽賀にとって最初の逮捕である。
16件の「不動産リスト」
司法担当記者の話。
「2008年11月、大阪地裁が羽賀に下した判決は“無罪”でした。というのも、羽賀側が元歯科医の証人を立て、“Yさんは未公開株の元値が40万円であることを承知していた”と偽証させたからです。しかし、結局、その偽証は露見し、大阪高裁で11年6月、羽賀に懲役6年の逆転有罪判決が言い渡されました」
大阪高裁での逆転有罪判決を受け、Y氏は羽賀を相手取って、未公開株の購入代金と未返済の貸付金などを合わせ、3億9000万円の損害賠償請求訴訟の提起に踏み切った。
Y氏の関係者が明かす。
「最高裁への上告も棄却され、沖縄刑務所に服役中だった羽賀に対し、16年10月、大阪地裁はYさんへの3億9000万円全額の支払いを命じました。しかし、羽賀はその支払いを拒否。金欠を装い、訴訟費用が猶予される“訴訟救助”を申し立てたうえで、大阪高裁への控訴に及びました。Yさんは一審で勝訴こそしたものの、羽賀の持つ資産の在り処を把握できず、賠償金回収のメドが立たない状況でした」
そんなY氏のもとに何者かから「救いの手」がもたらされたのは16年暮れのことだった。
「羽賀が沖縄に隠し持つ16件の不動産リストが記された文書が、匿名で送られてきたのです。Yさんはその不動産リストに基づいて調査を開始しました。すると、17年の年明け早々、16件全てが“財産分与”のかたちで羽賀の妻に名義変更されていた。しかも、一審判決直後、羽賀が密かに妻と離婚していたことも判明しました」
“差押え逃れ”を画策したことは明らかだった。
沖縄刑務所へ逆戻り
Y氏の関係者が続ける。
「17年5月、大阪高裁は羽賀の控訴を棄却し、Yさんへの賠償金支払い命令は維持されました。それを踏まえ、Yさんは沖縄県警に“強制執行妨害”の被害届を提出した。その結果、羽賀は19年1月、共犯の元妻とともに逮捕されました。恐喝未遂と詐欺の罪で服役する沖縄刑務所からの出所を目前に控えたタイミングでした」
羽賀は20年3月、今度は那覇地裁から懲役1年6カ月の実刑判決を言い渡された。最高裁まで争い、翌21年1月、沖縄刑務所に逆戻りしたのである。
「羽賀の資産隠しは、いわば沖縄県警からお墨付きを得たわけですが、実際に差押えをするには、あらためて民事上の手続きが必要でした。羽賀に“詐害行為取消訴訟”を起こし、元妻に移された隠し不動産の名義を羽賀に戻さなくてはならなかった。と同時に、元妻には隠し不動産の転売阻止のため、“処分禁止の仮処分”の申し立てが不可欠でした」(同)
当時、隠し不動産の価値は4億円前後と見積もられていたため、その10分の1、4000万円程度の保証金も準備しなければならなかった。
「しかし、Yさんは金銭的に行き詰まっていたため、訴訟費用を用立てることはできませんでした。偽装離婚した夫婦が毎月300万円以上の家賃収入を得ているのをわかりながら、手の打ちようがなかった。おまけに、21年2月から3月にかけ、隠し不動産のうちの沖縄・北谷(ちゃたん)町の貸家と宜野湾市の軍用地が第三者に売却された。売値は両方で2億円近かったのですが、Yさんは指を咥えて傍観するほかなかったのです」(同)
ワンルームマンションで孤独死
羽賀の通算3回目の逮捕は、24年9月。愛知県警によるものだった。
山口組系暴力団組長らと共謀のうえ、北谷町に持つ商業ビル2棟と土地の差押えを免れようと不動産登記を偽装し、強制執行妨害などの疑いに問われたのである。
「2つの商業ビルは、名義人である元妻の税金滞納で沖縄県などから抵当権が設定されていました。それを解除するため、一旦、羽賀へと売却し、その代金で元妻は税金を納めた。Yさんとすれば、羽賀の名義になった瞬間、裁判を起こさずとも差押えが可能になったわけです。羽賀はそれを阻止すべく、暴力団組長から4億3000万円を借り入れた格好を取って、すぐさま自身が代表の不動産会社に所有権が移ったように装ったのです」(同)
とはいえ、羽賀は偽装工作に手を染める必要はなかったのだ。
「なぜなら、Yさんはその半年前の春先、大阪・十三のワンルームマンションの一室で孤独死していたからです。年齢は、まだ70歳手前。発見されたとき、遺体は腐乱した状態でした。数年前に脳梗塞を患い、仕事はできなかった。香川・小豆島(しょうどしま)にあるプチペンションの不動産の権利を持っていたのですが、そこからの月々5万円ほどの配当がほぼすべての収入でした。生活保護を申請したこともあったのですが、不動産を持っているからと却下された。それでも、不動産業者として手持ちの物件はまだ処分したくないと言い張り、頑なに売却を拒んだ。結局、Yさんが亡くなっていたこともあって、羽賀の3回目の逮捕は不起訴処分になりました。かねてから、Yさんは自分が落ちぶれていることを羽賀には知られたくないと繰り返していた。“ざまあみろ”と思われるからと。羽賀のせいで妻子とも別れ、孤独死にまで追い込まれたYさんはさぞや無念だったに違いありません」(同)
デイリー新潮編集部
