街場で長く愛される寿司酒場&立ち食い店4選! 居心地の良さに酔う
カウンターの寿司屋でつまみから握りへ。とやってみたいけど、どこか漂う緊張感。そんな敷居の高さをとっぱらってくれて、しかもつまみ充実。お酒の選択肢もある。“呑める寿司屋さん”を集めました。街場で長く愛されているお店は、寿司に加えて、つまみも充実。いずれもネタにこだわった握りがいただけます。一挙両得。〆に限らず、好きなタイミングでお酒と共にお楽しみください。
日本の豊かな海の幸を老舗の4代目が握る『大島屋』@浅草
下町らしい居酒屋の惣菜やつまみ、繊細な天然物の握りが同居
初代が居酒屋を始めたのが戦後直後の昭和21年のこと。つまみは焼鳥に煮込み、その時々のお惣菜……。どれも手間ひま込めた確かな味で、地元の常連に長らく愛されてきた。
そんな店に変化が起きたのが1年半前。ロンドンの寿司屋でヘッドシェフを務めていた4代目・大地さんが戻ってきたのだ。国外に出て気づいたのが日本の海の豊かさ。
「複雑な海岸線や湾によって育まれる魚は種類も豊富で味も一級品。世界中探してもこんな漁場は少ないですよ」。
すしおまかせ(2人前) 4400円、ハムエッグ660円、ホッピー660円

『大島屋』(手前)すしおまかせ(2人前) 4400円 この日は厚岸で水揚げされたマグロの中トロを筆頭にアジ、キンキの炙り、ウニ。すき身がたっぷりのトロたくはひとり4貫ずつ (奥)ハムエッグ 660円 魚肉ソーセージとロースハムの2種類を使うのもポイント (ドリンク)ホッピー 660円
それを皆に知ってほしいとネタは国産の天然物に限定。しかも誰もが気軽に楽しめるお値打ちで。江戸前らしく赤酢のシャリで握った彼の寿司は、舌にも心にも沁みる。

『大島屋』4代目 大地さん
4代目:大地さん「お寿司は数量限定です。予約してからお越しください」

『大島屋』
[店名]『大島屋』
[住所]東京都台東区浅草2-24-10
[電話]03-3844-2634
[営業時間]18時〜24時(23時LO)
[休日]水(毎月1週間ほど不定休あり)
[交通]つくばエクスプレス浅草駅A1出口から徒歩6分
店主との会話も肴。店の雰囲気ごと楽しむべし『梅ぞの鮨』@青砥
下町風情が心地よい粋な“町寿司”
葛西神社の立派な熊手が奥に控える、下町らしくて居心地の良い座席に通されると、情緒を感じてついもう一杯とお酒が進む。
お腹いっぱいになれるネタは足立市場から届き、バランスよく脂乗り満点の鹿児島産の畜養まぐろは豊洲市場から。
玉子焼き350円、寿司:海老300円、中トロ300円、生サバ250円、金目鯛300円、帆立400円、生ダコ900円、緑茶ハイ500円

『梅ぞの鮨』(手前)玉子焼き 350円 (左奥)寿司:左手前から時計回りに、海老 300円、中トロ 300円、生サバ 250円、金目鯛 300円、帆立 400円 (右奥)生ダコ 900円 (ドリンク)緑茶ハイ 500円 目を惹く大ぶりの「海老」は肉厚で身締まりのよいブラックタイガー。吸いつく食感の瑞々しい「生ダコ」
大ぶりのネタに小ぶりのシャリが満足感を高めてくれる。父から受け継いだ玉子焼きの味は、こっくり甘くてまさに江戸前。デザート感覚でご賞味あれ。
「カウンターで飲む粋な立ち回りもお伝えしたいですね」。
人懐っこい笑顔で語りかける店主・米山さんは、祖母の代から当地に店を構える生粋の江戸っ子。「客と店主」、「客と客」それぞれの間合いを感じながら会話を楽しむのもオシャレなのだとか。

『梅ぞの鮨』店主 米山亮二さん
店主:米山亮二さん「楽しい下町の流儀をカウンターからお届けします」

『梅ぞの鮨』
[店名]『梅ぞの鮨』
[住所]東京都葛飾区青戸3-37-18
[電話]03-3602-8579
[営業時間]17時〜23時
[休日]日・祝
[交通]京成本線ほか青砥駅北口から徒歩1分
多彩な料理と寿司を生み出す店主の神ワザ『魚潮(うおちょう)』@学芸大学
旬の味覚と魚を、料理と寿司で堪能
多彩な料理から寿司まで、店主ひとりの手から生み出されるとは思えない。
たとえば新サンマは肝醤油をまとい、舞茸を包んだり。茶碗蒸しに、たっぷり乗ったイクラがよく合ったり。魚はその日の仕入れによって「銚子クロムツ」「小柴釣太刀魚」などを、それぞれ刺身と寿司で供する。
生本鮪、中太巻1320円、鮪赤身レアカツ柴漬タルタル1320円、遊穂ひやおろし300円(チョコっと飲み・お猪口1杯)

『魚潮(うおちょう)』(手前)生本鮪 中太巻 1320円 (奥)鮪赤身レアカツ 柴漬タルタル 1320円 (ドリンク)遊穂 ひやおろし 300円(チョコっと飲み・お猪口1杯) 名物のマグロ中太巻、この太っ腹な「端っこ」がうれしい!美しい断面のマグロレアカツ。柴漬タルタルが美味。日本酒は十数種。女将おすすめの「遊穂」はキリッとしつつ風味豊か
クロムツの握りをいただけば、旨みの強いネタと一粒ひと粒立ったシャリの食感がたまらない。
「特別じゃない、子どもの頃食べたおいしいご飯の味を思い描いています」と店主の岩元智康さん。
日本酒は、目利きの女将おまかせでも、「チョコっと飲み」300円で試してもいい。岩元さんは宮崎出身、焼酎もすごいヤツあり。ぜひお尋ねを!

『魚潮(うおちょう)』店主 岩元智康さん
店主:岩元智康さん「毎日一生懸命やってます!これからは白子などおいしいですよ」

『魚潮(うおちょう)』
[店名]『魚潮(うおちょう)』
[住所]東京都目黒区鷹番2-21-16学大横丁2階
[電話]03-5725-8726
[営業時間]18時〜翌1時(24時LO)
[休日]日
[交通]東急東横線学芸大学駅東口から徒歩1分
【’24年12月16日OPEN】熟練の寿司と軽妙なしゃべりの合わせ技『立ち鮨 ながお』@武蔵小山
店内の一体感も魅力、会話の多い立ち鮨店
店内はわずか7席。開店から約9カ月、武蔵小山の人気店だ。
カウンターに立つのは寿司職人歴40年以上の天野勝博さん。豊洲に通い、見極めたネタを仕入れる。シャリは、長年の経験から行き着いた、酸味を抑えたやさしい味わい。だが、人気の秘密はリーズナブルでおいしい寿司とつまみ……だけではないようだ。
漬けマグロ298円、アジのなめろう298円、イワシ178円、雁木・ひとつ火848円

『立ち鮨 ながお』(手前から時計回りに)漬けマグロ 298円、アジのなめろう 298円、イワシ 178円 (ドリンク)雁木・ひとつ火 848円 アジのなめろうは白味噌(写真)のほか、リクエストで赤味噌もあり
「今年はサンマがいいよ、食べる?」「もう、やんなっちゃうね。暑くて」。
天野さんの人懐っこいおしゃべりに、ついつい釣られ、寿司も酒も進むのだ。注文はタブレットなのに、「会話の多い立ち鮨店」。帰りは楽しい気分になっていること間違いない。

『立ち鮨 ながお』職人 天野勝博さん
職人:天野勝博さん「みんなに“まゆげさん”と呼ばれてます!気軽に食べに来てね〜」

『立ち鮨 ながお』カウンター7席の一体感がいい。ゆったり飲みでも、サクッと食べもOK
[店名]『立ち鮨 ながお』
[住所]東京都品川区小山4-1-10石原ビル1階
[電話]03-6451-2128
[営業時間]11時半〜15時(14時半LO)、16時半〜22時(21時半LO)
[休日]水
[交通]東急目黒線武蔵小山駅西口から徒歩3分
撮影/小島昇(大島屋)、大西陽(梅ぞの、魚潮、ながお)、取材/菜々山いく子(大島屋)、森田幸江(梅ぞの)、本郷明美(魚潮、ながお)
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※月刊情報誌『おとなの週末』2025年11月号発売時点の情報です。

2025年11月号
