利用者が9人→30人に急増!「81歳の私でも使える」 AI活用した “予約制乗合バス” が地域交通の課題を解決
熊本県益城町と西原村を熊本空港経由で結ぶ『益城・西原空港ライナー』が10月に実証運行を開始しました。
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地域が抱える公共交通の課題解決の一手として期待される「予約制乗合バス」を取材しました。
※2025年10月24日放送
空港方面行きなのに『路線バスは1日3本』
これまで益城町と西原村は、空港周辺への移動手段に課題を抱えていました。
西原村 竹本圭佑さん「路線バスは益城方面やくまもと空港方面には1日3本しか走っていない」
益城町 山田大貴さん「テクノリサーチパーク周辺に企業が建ったり『東海大学阿蘇くまもと臨空キャンパス』が建ったり、空港周辺への移動のニーズが急増している」
そこで誕生したのが、定員8人の予約制乗合バス「益城・西原空港ライナー」です。
予約に応じて動くバス?
「益城・西原空港ライナー」は益城町と西原村を結び、熊本空港とその周辺にもアクセスする新たな公共交通です。
通勤や通学が多い朝と夕方は、時刻表に沿って定時運行し、日中は、AIを活用したオンデマンドバスとして走行します。
※オンデマンド…要求・予約に応じる
山田さん「AIオンデマンドバスはルートや時刻表がなく、予約に応じて乗り場と降り場をつなぐ、バスとタクシーの間のような走り方をします」
実際に予約してみました。
待ち時間も現在地も分かる
予約は、電話か専用アプリ『のるーと』で行います。エリア内のバス停から自由に出発地と目的地、そして希望の時間帯を選択します。
すると予約状況に応じて、最適なルートと時間をAIが判断して配車します。
山田さん「今バスが迎えに来ています。アプリを確認すると、バスが今どこにいるか分かります」
バスの待ち時間もわかるので、かなり便利に使うことができます。
実際に利用している益城町在住の大学生は…。
松山拓実さん「僕の家からだと結構歩かないと空港行きのバスが無いのでありがたいです。乗りたい時間に予約して利用できるところが快適です」
「81歳の私でも」利用者は3倍増
実は、『益城・西原空港ライナー』に先立ち、益城町では同じAIのシステムを使って、町内を走るAIオンデマンドバス『のるーとUMEらいん』を運行しています。
町中を循環していたコミュニティバスの利用が思うように伸びず、予約できる停留所を130か所以上設置して、去年10月に予約制乗合バスに切り替えました。
山田さん「以前のコミュニティーバスの時は1日9人程度の利用でしたが、運行形態を変えてからは、一日平均30人弱に利用いただいています」
既に町民にも浸透している『のるーとUMEらいん』をほぼ毎日利用している人もいます。
池亀秀太郎さん「2年前に免許を返納したんですよ。このバスのおかげで外に出られる。それまでは家でじーっとしていた。バス停が家から遠かったから、使ったことが無かった」
――予約はどうやって?
「アプリです。初めは電話だったけれど、家族に教えてもらって。私はもう81歳だから、私がつかえるなら大概使えるんじゃない?今から1週間先の予定まで予約してあるんですよ」
『のるーとUMEらいん』と『益城・西原空港ライナー』の運行を担っているのは、益城町にある熊交観光タクシーです。
使う分だけ利便性が向上
熊交観光タクシー 山野一平部長「お客様を目的地まで安全に届けるのが最大の任務ですけれども、もう一つは地域住民の方々の足としても、貢献したいというのがあるので」
現場からも意見を出し、町やシステム開発元と話し合ってサービスの向上に努めています。
山野部長「現場の意見や話し合った改善点が益城・西原空港ライナーでも取り入れられて、より合理的な運行・システムになるのではないかと期待しています」
進化していくAIのシステム、その秘密を開発元に聞きました。
ネクスト・モビリティ 末松純平さん「運行する区域の道路状況や交通状況、過去の運行履歴をAIが学習したうえで、予約やルートの作成に反映する。つまり、使うだけ効率が良くなるのが特徴です」
今回が初めての導入となる西原村は?
西原村 竹本さん「AIを活用した交通がどれだけ利用しやすいか見ていきながら、今後の活用を考えていければ。地域の交通の足として活用してもらえたら」
