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Googleの検索結果には純粋な検索結果である「オーガニック検索」部分と「広告」部分があり、これまで両者は明確に色分けされてきました。しかし、2020年1月14日に発表された新たな仕様変更により、2つの区分が一目で判別できないようになりました。これに対し、各所から非難の声があがっています。

Google’s ads just look like search results now - The Verge

https://www.theverge.com/tldr/2020/1/23/21078343/google-ad-desktop-design-change-favicon-icon-ftc-guidelines

2020年1月14日、Googleは検索結果の表示が変わることをTwitterで発信しました。Googleによると、2019年に変更したモバイルでの検索結果の表示を、デスクトップ版にも導入するとのこと。



これが検索結果の新しいデザイン。Googleは「サイトのドメイン名とブランドのアイコンを『Ad』という太字ラベルとともに大きく表示する」と説明していますが、一見するだけでは表示されているものが広告なのかオーガニック検索結果なのかが判別しにくいようになっています。



Digidayによって集められたデータによると、この変更により、既に多くの人が広告をクリックするようになっているとのこと。具体的にいうと、いくつかの企業について変更前の1月7〜13日という期間と1月14〜20日という期間の比較を行ったところ、クリック率が4〜10.5%増加していたそうです。

この問題については多くの人が問題点を指摘。イギリスの新聞社the Guardianの編集者であるhern氏は「Googleは方向変換し、広告ラベルを外すのではなく広告ではない検索結果のタイトルの上に小さなタグとテキストをつけることにしました」「広告と検索結果を視覚的に区別するものはありません。技術的にいえばこれは『ラベリング』ですが、広告がどこで終わるのかを一目で判別するのは難しいといわざるをえません」とTwitterで述べました。



2013年までの検索結果では、以下のように広告部分の背景は色が異なっていました。これにより「どれが広告なのか」がはっきりわかったわけです。



なお、Googleの検索結果部門プロダクト管理ディレクターのSundeep Jain氏は2016年に、「よりシンプルなデザインはユーザーが情報を消化しやすくします」「Googleはレイアウトを調和させるため、ページ上にいくつもの色を使うことを減らそうとしています」と語っていました。