現役MLB戦士が提示した“WBC改革案” 日→米開催で生じる不公平を指摘「野球を広めることが本当の目的なら、俺の考えが正しい」

ベネズエラ人としてWBCに興味津々だったというロハス(C)Getty Images
野球大国同士の決戦は大きな反響を生んだ。現地時間3月17日に行われたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)決勝は、ベネズエラ代表が3-2で米国代表に勝利。9回表に決勝点をもぎとっての劇的な展開で史上初の優勝を飾った。
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互いにメジャーリーグの一流選手たちが揃ったチーム同士の対戦とあって、ハイレベルな攻防が展開された。攻守において些細なミスさえ許されない緊張感は、ゲームを大いに引き締めた。
今大会は全47試合を通して大衆の関心も惹きつけた。米国とドミニカ共和国代表による準決勝を放送したスポーツ専門局『FOX Sports』で記録された総視聴者数は、過去最多となる736万9千人。この事実だけでWBCの秘める市場価値の大きさが伺える。
となれば、ここから選手たちはもちろん、出場チームにとってもより良い大会へと先鋭化されていく必要もある。すでに開催時期などありとあらゆる議論が各所でされている中で、「何かを変える必要はある」と“選手目線”に立った意見を投じたのは、ドジャースのミゲル・ロハスだ。
ベネズエラに生まれ、今大会も代表入りに意欲を示しながら保険審査に通らずに出場機会を逸していたロハス。WBCに並々ならぬ想いを抱く37歳は、米ポッドキャスト番組『Baseball Today』で議論されているレギュラーシーズン中の開催について「今の時期でいい。3年ごととはいえ、シーズン中に2週間以上の休みを入れるのは現実的じゃない」と反論。そして、現行形式を維持するメリットを語った。
「選手たちもそういう形には慣れていないと思うんだ。オフシーズン中にしっかりと準備をすれば、試合に入っていく流れは作れる。調整方法だっていくらでもあるからね」
もっとも、WBCの運営に思うところがないわけではない。ロハスはこうも続けている。
「WBCはこれをやればもっと良くなると思っていることがある。それは毎回世界のどこか一つの地域や国に集めて開催する方法だ。俺はその方が良いんじゃないかと思うんだ」
いわば、ホスト国を定めて集中開催させるという形式だ。すでにサッカーのワールドカップなどの国際大会で運用されているが、世界的に見れば、競技人口の少ないマイナースポーツの域を出ない野球の場合、スポンサー獲得の面などで日米双方が開催地とならざるを得ない事情もある。
しかし、「例えば、全チームが日本や韓国に集まって1次ラウンドから決勝までの全試合をやってもいい。その次はラテンアメリカだ」と論じるロハスは、「今の形だと東京で1次ラウンドを戦ったチームが18時間以上もかけてマイアミに移動しないといけない。それはかなり厳しいし、やっぱり公平ではないよ」と断言した。
番組ホストのクリス・ローズ氏から「じゃあ、君はジャッジやハーパーが開幕前の2週間半も日本に行くと思うのかい?」と問われたロハスは、「俺たちドジャースはそうやって遠征した。それに実際にやったらいい経験になると思う。3年に1回って機会も限られているからね。『野球を広める』ってことが本当に目的なら、俺の考えが正しいだろ? お金や視聴者数だけを優先するなら話は別だけど、俺が正解だ」と笑った。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
