北朝鮮にとって「仮想通貨の窃盗」は重要な外貨獲得手段の1つとなっています。2024年は「DMMビットコイン」からの不正流出を含め、世界で6億5900万ドル相当の仮想通貨が、北朝鮮が関与するハッカーによって盗まれたとみられています。

Joint Statement on Cryptocurrency Thefts by the Democratic People’s Republic of Korea and Public-Private Collaboration - United States Department of State

https://www.state.gov/office-of-the-spokesperson/releases/2025/01/joint-statement-on-cryptocurrency-thefts-by-the-democratic-peoples-republic-of-korea-and-public-private-collaboration



US govt says North Korea stole over $659 million in crypto last year

https://www.bleepingcomputer.com/news/security/us-govt-says-north-korea-stole-over-659-million-in-crypto-last-year/

North Korea stole over $659M in crypto heists during 2024, deployed fake job seekers | TechCrunch

https://techcrunch.com/2025/01/14/north-korea-stole-over-659m-in-crypto-heists-during-2024-deploys-fake-job-seekers/

アメリカ、日本、韓国の共同声明によると、北朝鮮のサイバープログラムは3カ国や広範な国際社会を脅かしており、特に、国際金融システムの完全性と安定性に重大な脅威をもたらす存在になっているとのこと。

2024年5月にDMMビットコインから約482億円相当のビットコインが不正流出した件が北朝鮮のハッカーによる窃盗だったことが指摘されているほか、Upbitから5000万ドル(約78億7000万円)、Radiant Capitalから同じく5000万ドル、Rain Managementから1613万ドル(約25億4000万円)を盗み出したことがわかっています。

DMMからビットコインを盗んだのは北朝鮮だと日本とFBIが名指しで発表、これまでの北朝鮮による仮想通貨強盗まとめ - GIGAZINE



また、インド最大の仮想通貨取引所・WazirXから2億3500万ドル(約370億円)が盗まれた件も、北朝鮮のハッカーによるものだったことが公式に確認されました。



分析会社のChainalysisは、被害額は6億ドルどころかその倍以上の13億4000万ドル(約2110億円)に上ると指摘しています。

なお、北朝鮮のハッカーがリモートワーカーとして一流企業に潜り込んでいる事例が複数報告されており、アメリカ政府などは「機密情報がネットで流出する恐れがある」として警戒を呼びかけています。

北朝鮮のIT労働者「UNC5267」が複数の「フォーチュン100」企業に潜り込んだ事例があることが調査により判明 - GIGAZINE