埼玉県さいたま市見沼区の教員住宅で、この住宅に住む小学4年生、進藤遼佑くん(9)の遺体が見つかった事件。埼玉県警は9月19日、死体遺棄の容疑で、同居する父親で無職、進藤悠介容疑者(32)を逮捕した。住宅街を震撼させた事件は、家庭内の犯行という悲しい結末となった。

 悠介容疑者は調べに対し、19日になって遺棄について容疑を認め、殺害をほのめかす供述も始めているという。社会部記者が語る。


事件現場となった教員住宅 ©文藝春秋

「事件発生当初から、自宅周辺以外に警察官の出入りがほとんどなかったため、通り魔的な犯行ではなく、犯人は絞られている印象がありました。実際に県警は、18日の事件発生時に自宅に一人でいた父親の悠介容疑者に絞って捜査していて、あとは『いかに落とすか』という状態でした」

 悠介容疑者は母親の再婚相手だった。近隣住民によると、悠介容疑者を見かけるようになったのは、2年ほど前からだったという。遼佑くんの同級生の父親が明かす。

「学校で父親が集まる『パパ会』など親の参加する学校のイベントでも、遼佑くんのお父さんを見かけることはありませんでした。地域の交流にもほとんど参加しておらず、父兄の間でも、一体何をやっている人なのか、と話していたくらいです」

父親はふさぎ込むことも多かった

 悠介容疑者と同居するまで、遼佑くんは、母親の手一つで育てられてきた。

「母親は高校の養護教諭で、以前は年上の剣道が得意な教師と結婚していた。その2人の子供が遼佑くんです。その後、埼玉県内に一戸建て住宅を購入して住んでいたものの、4、5年で離婚してしまった。以来、シングルマザーで育ててきただけに、遼佑くんは根っからのお母さん子。母親が大好きでした」(母親の知人)

 しっかり者で、近所でも大きな声で挨拶をしていたという遼佑くん。進藤家と親しかった小学校の父兄は嘆く。

「遼佑くんはイエス、ノーをしっかり言えて、自分の意見をはっきり発言できる子でした。同居していた父親はふさぎ込むことも多く、ほぼ家にいて、遼佑くんとは折り合いがよくなかったという話は父兄の間でも出ていましたが……」

 県警は殺人容疑についても、悠介容疑者を追及する方針だ。

(「週刊文春」編集部/週刊文春)