学生の窓口編集部

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大会やコンテストで励みになるのが「賞金」。勝者をたたえ、努力に報いるためのものなのに、しっかりと「税金」がかかるのはご存じだろうか?

法律では「一時所得」と呼ばれ、50万円を超えた金額の50%が課税対象として扱われる。商品券は額面、賞品は60%扱いと細かいルールが定められているので、うれしさも半分といったところだ。特例としてノーベル賞とオリンピックは非課税だが、オリンピックが非課税になったのは1994年のこと。それ以前はメダルをとったら税金アップの、やる気出ないよねぇな法律だったのだ。

■賞金も賞品も課税対象

バイト代は「給与所得」なのに対し、賞金や賞品は一時所得(いちじしょとく)として扱われる。これは、
 ・営利目的で継続的におこなった結果ではない
 ・労務や役務の対価ではない
 ・譲渡によるものはない
と少々わかりにくい定義だが、クイズの賞金、福引きの懸賞、競馬や競輪の払い戻し金などが該当する。落とし物をとどけたひとが謝礼としてもらう「報労金」も一時所得となり、もうけようとしたわけでもなく、かといって理由もなくもらったわけではない所得を指す。稼ごうとしたのか、偶然なのかで比較すると、
 ・(稼ごうとした)給与 > 一時所得 > くじなど(偶然)
のイメージで、努力とラッキーが半分ずつの所得を指す。

「所得」の名の通り税金の対象となり、
 ・50万円までは非課税
 ・50万円を超えた場合は、(賞金-50万円)の50%が課税対象
と定められている。もし「賞金1,000万円」を手に入れたら、50万円を超える部分である950万円の半分、つまり475万円に対して税金が課せられる。サラリーマンなら給与+「475万円の一時所得」として税金が計算されるのだ。

お金ではない「賞品」はどうなのか? 残念ながらこれも税金の対象となり、
 ・商品券 … 額面(オカネ扱い)
 ・家電製品や自動車 … 正価の60%
 ・金や銀 … 時価
をもらったことになり、賞金と同じ計算式で処理される。「優勝者には豪華景品!」につられてガンバると、あとで高額な税金を納めることになるのだ。

■頑張ったひとには、税金もプレゼント?

これじゃやる気でないよね、と思うのが人情で、文明/文化ともに進歩しなくなってしまう。そこで特例がもうけられ、ノーベル賞やオリンピックの賞金は「非課税」になっているのだ。

ノーベル賞・賞金は800万クローナで、現在のレートなら1億1,200万円に相当する。これを「賞金ルール」に当てはめると約5,600万円に対して税金が課せられ、さらにその半分程度が「税金」に変わる。あぁ無情。これではガンバる気も失せてしまうので、所得税法・9条-13によって「ノーベル賞は除外」となったのだ。

オリンピックも同様に、メダリストに贈られる賞金や報償金は非課税になっている。ただしこのルールができたのは1994年のことで、それ以前はきっちり課税されていたが、「メダリストに税金ってヒドすぎじゃね?」の声が高まったために追加された、いわくつきの例外である。

このほかにも、
 ・文化功労者年金法による年金
 ・日本学士院、日本芸術院からの賞や金品
などは非課税なので、安心して文化/芸術の発展に取り組んでいただきたい。

例外の例外、とでも呼ぶべきだろうか、ノーベル経済学賞は課税対象。理由は、
 ・ノーベル経済学賞の賞金は、スウェーデン国立銀行から贈られる
 ・所得税法・9条-13で非課税とされるのは「ノーベル基金」からの賞金
で、一時所得のルールでは、「ノーベル経済学賞」はノーベル賞として認められていないからだ。ノーベル賞受賞者に、オレはなる!と考えているひとはご注意を。

■まとめ
 ・コンテストの賞金やクイズの賞品は「一時所得」
 ・50万円を超えた金額の半分に対して税金がかかる
 ・ノーベル賞は非課税だが、ノーベル経済学賞だけは課税される
 ・オリンピックの賞金などが非課税になったのは1994年