JRT四国放送

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(森本アナウンサー)
「みなさんはこの言葉をご存じでしょうか?『高度外国人材』」

(豊成アナウンサー)
「外国人労働者の区分のひとつで、これまでの学ぶことが目的の技能実習生や特定技能と違い、職業に就く時点で高い専門性や学歴を有します」
「企業で総合職や技術職で長期に活躍でき、将来的に管理職にもなり得る人材のことです」

(森本アナウンサー)
「『高度外国人材』徳島で今、増えている高度外国人材の実情を取材しました」

創業52年。

商品パッケージなど合成樹脂フイルムの袋を製造する、板野町に本社を置く会社です。

ここで、高度外国人材が働いています。

(東邦フイルム 入社3年目 グェン・ニャット・コーアさん(ベトナム出身))
「お疲れ様です」

ベトナム出身、入社3年目のグェン・ニャット・コーアさん24歳です。

彼の仕事は工場での製造ではなく、出来上がった製品の管理。

(東邦フイルム  グェン・ニャット・コーアさん)
「この指示書を現場にまわす、私はまわす前に指示書を事前にチェックする作業をしています」
「具体的には指示書と、先方から来た注文書を照らし合わせて、間違いがないか確認する業務を担当しています」

(記者)
「大事な仕事ですよね」

(東邦フイルム  グェン・ニャット・コーアさん)
「間違いがあったら大変、がんばります」

コーアさんは製造業の信用に関わる製品管理業務を任されています。

こちらでは約100人の従業員が工場で働き、1日あたり250万枚もの製品が出来上がります。

その全ての数や、製造状態が間違いがないかをチェックしています。

(東邦フイルム  グェン・ニャット・コーアさん)
「山田課長、このチャックはどんな種類ですか」

日本人ばかりの職場、使う言語は当然「日本語」です。

日本の生活に憧れ、ベトナムの高校を卒業し、京都の日本語学校で日本語を習得。

その後、四国大学でビジネスコミュニケーションを学びました。

高度外国人材はポイント制で管理されていて、日本語力や学歴などが一定基準を上回ると、高度外国人材として国に認められます。

(東邦フイルム・山田雅司 業務課課長)
「つがいじゃなくて嵌合(かんごう)されたチャックは、17(号機)でしかできない」

(東邦フイルム  グェン・ニャット・コーアさん)
「そうですか、ありがとうございます」

(東邦フイルム・山田雅司 業務課課長)
「(コーアさんは)非常にまじめで人柄が良くて、気づいたことはすぐ確認をとってくれる」
「外国人が日本の事務所で仕事をする、日本語についても『どうかな?』と思っていたが」
「いざ来てもらうと、非常に頼りになり頼もしく思います」

(東邦フイルム・三谷郁彦 社長)
「技能実習生を雇っていたので、言葉の壁があり、困っていた」
「その時、たまたま知り合いから高度人材の話を聞いて、いろんな立場で活躍できるのではと思い(雇用した)」

(記者)
「待遇面は」

(東邦フイルム・三谷郁彦 社長)
「日本人と同じ、大学卒業の初任給で(雇用した)」

(記者)
「企業側で雇用のための準備は必要か」


(東邦フイルム・三谷郁彦 社長)
「彼の場合は日本語もしっかりしゃべれる、特別な壁はない」
「ただ、彼に何をしてもらうか、きっちりこちらもしっかり示さないと、彼の本当の実力を出せないので」
「『こういうことをやってほしい』と、ちゃんと伝えた」

ただ、この高度外国人材の制度。

県内は、まだ活用できているとは言えない状況にあります。

国のまとめによりますと、県内の2025年の外国人労働者は7324人で、過去最高となりました。

うち、高度外国人材はわずか449人、全体の6.1%で全国平均の18.2%を大きく下回っています。

(県 雇用促進戦略担当・光山佳史 係長)
「昨年度、高度外国人材の事業をやる中で、企業の人からもらった意見としては」
「『まだ、社内で高度外国人材を受け入れる体制が整っていない』や『ゆくゆくは人手不足の状況で、高度外国人材の活躍を検討していかないといけない、ただまだ今ではない』という声をもらった」

ただ、県内の2025年度の高度外国人材採用の伸び率は26・5%と、四国4県で最も高くなりました。

県でも2025年度、初めての企業向け説明会を開くなど、広がりを見せています。

(県 雇用促進戦略担当・光山佳史 係長)
「県としては、県内企業の人手不足対、策高度外国人材の活躍により製品開発や海外への販路開拓 、県内企業の競争力強化につながったら」

一方で、県内の大学の就職担当者からは、「人材が都会に流出している」との声もあがっています。

さまざまな可能性を秘めている高度外国人材。

地方の競争力強化へ。

新しい風が吹き始めています。

(東邦フイルム  グェン・ニャット・コーアさん)
「東邦フイルムと徳島に貢献していきたい」
「将来は目標が、ベトナム人をはじめとする外国人が、日本で、徳島で住みやすい環境を作ることが私の目標です」

県では外国人材の雇用をサポートする、企業向けの相談窓口も設けています。