「買ってはいけない家電」の見分け方。安くてもプロが絶対に買わないのは…

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―[家電屋さんのトリセツ]―

 皆さん、こんにちは。関東の某家電量販店に十数年間務めている現役店員のスズキです。黒物から白物まで、ジャンルを問わずさまざまな商品の販売に携わり、店長も務めたことがある私が、日々の生活に役立つ家電の情報をお届けしていきます。今回のテーマは、「買ってはいけない家電の見分け方」です。

◆プロは「安すぎる商品」はまず疑ってかかる

 前回の「7月に買うべきアイテム/買ってはいけないアイテム」で、7月には新商品を買わないほうがいい理由をお伝えしましたが、家電の中には時期を選ばず、買ってはいけないものが存在します。それは「価格が安すぎる商品」です。とても安い商品を見つけると「ラッキー!」と思われるかもしれませんが、家電のことをよく知るプロならむしろ警戒をします。

 たとえば、今の時期に需要が高いエアコン。安いエアコンには自動掃除機能は付いていないのが大半です。小まめに掃除をするという方は、自動掃除機能が付いていない安価なエアコンを購入するのも手ですが、ズボラな性格の方や室内でタバコを吸う方には絶対にオススメできません。

 フィルターに汚れが溜まると、室内を効率的に冷やしたり、温めたりできなくなるので、電気代が余計にかかってしまいます。せっかく安価なエアコンを購入しても、電気代がかさむと本末転倒。高いエアコンを買ったほうが、トータルで安くなる可能性が高いので、販売員と相談して自分の生活スタイルに合ったエアコンを選ぶようにしましょう。

 エアコンに限らず、相場よりも安い商品には重要な機能が抜け落ちているケースが珍しくありません。多くの家電は10年前後に一度しか買い換えないため、お客さんの大半はほとんど商品知識のないまま、買い物をされます。十分に理解しないまま、安さに飛びついてしまうのは避けるべきです。

 ちなみに冷蔵庫も安価なものや小さいものは、電気効率が悪くて電気代が高くなりがちなので注意が必要。家電は総じて長く使う物ですので、初期費用だけでなく、その後もランニングコストも踏まえて購入するのが正しい選択といえます。

◆話題のプライベートブランドも買ってはいけない

 あと、私が絶対買わないようにしているものがもう一つあります。それは家電量販店のプライベートブランド(PB)商品。

 近年、ビックカメラさんのamadana監修ブランド「TAG Label」や、ヤマダ電機さんの「HERB Relax」、ノジマさんの「ELSONIC」など、多くの家電量販店がPB商品を展開しています。店舗によってはプロモーションに力を入れていたりしますし、何より価格がとても安い。この記事を読まれている方のなかにも購入を検討しているという人も多いかもしれません。

 しかし、目先の低価格に惹かれて購入するのはあまりオススメできません。確かに価格が安いのは大きな魅力なのですが、一般的なメーカーと比べて、家電量販店のPB商品は故障率が異様に高いのがネックなのです。

 電池が液漏れした、バッテリーが発火したという話は実によく耳にします。安物買いの銭失いになってしまっては損なので、電池や電球といった小物ならまだしも、家電はPBの商品ではなく、メーカーのものを選んだほうが堅実です。

 今後、PB商品の品質も上がってくることも十分に考えられますし、私も家電量販店のイチ販売員としてはすごく期待はしています。ただし、現時点ではまだ価格に見合ったクオリティとはいえないものがあまりに多い。なので、私を含めて家電販売の現場にいる人間はほとんど手を出していないはずです。

―[家電屋さんのトリセツ]―

【家電量販店のスズキ】
関東近郊の家電量販店で10年以上働く現役販売員。黒物から白物までジャンルを問わずさまざまな売り場を担当。実績が認められて大型店の店長を務めた経験もあるが、接客のほうが性に合うため、本部に直訴し現場復帰を果たす