ニッポンの家族を笑顔にし続けてもう30年も経つのか! ホンダ・ステップワゴン6代の歴史を振り返る

この記事をまとめると
■ホンダ・ステップワゴンが2026年5月に誕生30周年を迎える
■ステップワゴンは「箱」というコンセプトから始まり6代目で再び「箱」に戻った
■30年間で6世代を数える歴代ステップワゴンを振り返る
箱=商用車のイメージを変えた初代モデル
2026年5月、ホンダの人気ミニバンであるホンダ・ステップワゴンが誕生30周年を迎える。1996年に登場した初代モデルは、多彩なシートアレンジとクラス最大級の室内空間を武器に大ヒットを記録。ミニバンブームを語るうえで欠かせない1台となったことを覚えている人も多いだろう。
そこで今回は、現行型で6代目を数えるステップワゴンの歴代モデルを振り返ってみたい。
初代(1996〜2001年)
1996年5月、「家族みんなの使い勝手を追求したFF 1.5BOXライトミニバン」というコンセプトで登場。前年の東京モーターショーに「F-MX(ファミリームーバ)」の名称で出展されたコンセプトカーのスタイリングをほぼそのまま市販化したモデルだった。

当時はキャブオーバー型の商用車ベースのミニバンが主流で、乗用車ベースのFFミニバンはまだ少数派。そんななか、広大な室内空間と手頃な価格を実現したステップワゴンが瞬く間に人気モデルとなったのは、いわば当然のなりゆきだった。
2代目(2001〜2005年)
2001年にフルモデルチェンジ。初代の大ヒットを受け、コンセプトやスタイリングはキープコンセプトとなった。

ボディは全長を約70mm拡大し、室内空間はさらに広く進化。2列目・3列目シートをフルフラット化できるレイアウトなど、実用性の高さも引き続き支持を集めた。また、初代では賛否あったコラムシフトが、この世代からインパネシフトへ変更され、操作性が向上したこともトピックとなった。
3代目(2005〜2011年)
2005年に登場した3代目は、従来モデルからコンセプトを大きく変更。低床・低重心パッケージを採用することで、ミニバンとしては高い走行安定性を実現した。

また、この世代から運転席側にもスライドドアを設定し、念願の両側スライドドアを採用。利便性が大きく向上した一方で、それまでのステップワゴンとは異なるシルエットとなったことから、デザイン面では賛否両論があったことも忘れられない。
時代とともに変化しつつも初心に帰った現行モデル
4代目(2009〜2015年)
2009年に登場した4代目は、3代目の低床・低重心パッケージを継承しながら、ボディサイズを5ナンバー枠いっぱいまで拡大。室内空間をさらに広げた。

また、3代目からのセンタータンクレイアウトを活かし、床下に格納できる3列目シートを採用。これによりいままで以上に広くてフラットなラゲッジスペースを実現し、ミニバンとしての使い勝手を大きく高めた。
5代目(2015〜2022年)
2015年に登場した5代目では、ダウンサイジングターボの流れを受けて1.5リッター直噴ターボエンジンを採用。さらに後期モデルでは、2リッターエンジン+モーターを組み合わせたハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-MMD」搭載車も追加された。

そして、第5世代の最大の特徴が、テールゲートの一部が横開きする「わくわくゲート」だ。狭い場所でも荷物を出し入れしやすいユニークな機構として話題となった。また、3列目シートは左右分割で床下に収納できる「マジックシート」へと進化している。
6代目(2022年〜)
2022年に登場した現行型は、あらためてミニバンとしての本質を見直し、初代を思わせるシンプルな「箱型」デザインへ回帰した。グレード体系は、従来のスポーティ路線を引き継ぐ「スパーダ」に加え、よりシンプルなデザインの「エアー」を新設定。一方で5代目の特徴だった「わくわくゲート」は廃止され、代わりに開閉角度を調整できるメモリー機能付きパワーテールゲートを採用している。

また、「Honda CONNECT」や先進運転支援システム「Honda SENSING」など、最新世代にふさわしい装備が充実しているのも特徴だ。
このようにステップワゴンは30年の歴史のなかで、「箱型ミニバン」という原点から、「低床・低重心」という新しい挑戦を経て、再びシンプルな「箱型」へと回帰してきた。ただし、ミニバン市場が激しく変化するなかでも、家族が使いやすいクルマを作るという基本思想は変わっていない。
初代の登場から30年。現行モデルを見て「懐かしい」と感じた人も少なくないはずだ。しかしそれは、ステップワゴンが長い年月を経てもなお、日本のファミリーミニバンの王道であり続けているからに違いない。



