“言った・言わない”ではもう遅い！注文住宅で後悔しないための自衛策とは？【九州エリアの一級建築士が解説】

「ここ、こんな仕様だっけ…？」注文住宅で起きがちなトラブルの多くは、“施工ミス”ではなく“認識のズレ”が原因です。
今回は、株式会社さくら事務所の九州エリア事業パートナーであり、一級建築士・ホームインスペクターの河本さんが、注文住宅における「よくある落とし穴」と「トラブルを防ぐための具体策」について解説します。

【1】丁寧な施工が増える一方で、知識格差によるトラブルも増加
近年はYouTubeなどの影響で、施主（お施主様）のリテラシーも上がってきており、施工精度への関心が高まっていると河本さんは話します。
一方で、住宅業界の人手不足もあり、「悪意のないうっかりミス」や「仕様のすれ違い」は依然として存在しているとのこと。

【2】トラブルの火種は「基礎」から始まることも
現場で特に注意が必要なのが“基礎工事”。
河本さんの現場経験では、「高さのズレが5cmもあるような基礎」も確認されており、場合によってはやり直しや補強対応が必要になる重大な不具合です。
建築は人の手で行われるため、第三者のチェック（ホームインスペクション）が重要と語ります。

【3】“言った・言わない”は8割がトラブルの原因に!?
施工会社と施主間のトラブルで多いのが、記録に残っていない口頭のやり取り。
河本さんは「コミュニケーション＋記録の徹底」が不可欠とし、メールや議事録などの“テキストでの残し方”も自衛手段として推奨しています。
また、現場に同席できない施主の代わりに、建築知識を持つ第三者のホームインスペクターが“通訳役”として立つことも、円滑な家づくりのカギだといいます。

【4】信頼回復が難しくなる前に、“専門家の介在”を
一度こじれた信頼関係を修復するのは容易ではありません。
河本さんは「困った時だけでなく、困る前にこそ、第三者の専門家を“クッション役”として使ってほしい」と語ります。
専門知識だけでなく、客観性と対話力を持ったインスペクターの存在が、安心な住宅づくりの下支えになるのです。

【まとめ】
• 注文住宅では“言った・言わない”がトラブルの温床に
• 基礎工事のズレなど、初期段階でのミスは致命傷にもなる
• 自衛策は「記録」と「第三者の目」を取り入れること
• 専門知識＋通訳力を持ったホームインスペクターが安心材料に
• 九州エリアでも、施主と施工者の橋渡し役としてホームインスペクション活用が進む
　
株式会社さくら事務所では、九州エリアにおいても、注文住宅の工事中チェックやコミュニケーション支援を行っています。
「困ってから」ではなく「困る前に」――後悔しない家づくりのために、第三者のプロの目線をうまく活用してみてはいかがでしょうか？