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2026年の全国公示地価が前年比で上昇し、5年連続のプラスとなった。平成バブル後最大の上昇率という数字が並ぶなか、不動産投資アドバイザーの木村洸士氏が、現在の市場に潜むリスクと、本当に取るべき戦略を率直に語っている。
 
上昇の背景には、海外からの大規模な投資マネーの流入がある。日本への不動産投資額のうち3分の1超が海外資本によるものだと木村氏は指摘する。ただ、この資金の多くは実需ではなく投機的な性格が強く、実態を伴わない価格上昇という側面も否定できない。
 
都市別に見ると、東京や大阪の一部商業地では際立った上昇が確認されている。それだけを見れば「今すぐ買い」と思いたくなるが、木村氏の見立ては異なる。値上がりしているエリアほど利回りが低く、キャピタルゲイン狙いの一点賭けになりやすい。ピーク時に掴んでしまえば、あとは下落を待つだけというリスクが常につきまとう。
 
金利上昇という要因も見逃せない。収支がギリギリの物件を抱えている投資家にとって、金利が動いた瞬間に赤字が確定する。そうなれば売り圧力が高まり、市場全体の価格を押し下げる方向に働く。外国人投資家の買いが引き始めるタイミングと重なれば、その影響はさらに増幅される可能性がある。
 
地方に目を向けると、中核都市と過疎地域で明確に二極化が進んでいる。再開発や産業誘致によってピンポイントで値を上げるエリアがある一方、人口減少が続く地域では地価も空室率も悪化の一途をたどる。場所の選択を誤れば、どれだけ安く買っても回収の見込みが立たなくなる。
 
木村氏が一貫して勧めるのは、値上がり益を狙う発想からの転換だ。価格が安定したエリアで家賃収入がしっかり出る物件を選び、それを着実に増やしていく。1件ずつの利益は小さくても、物件数が増えれば積み上がる収益も大きくなる。フランチャイズ的な拡大発想とも言えるこの戦略は、地価の上下に左右されにくい安定性を持っている。
 
加熱した市場に飛び込むことなく、利回りを積み重ねて資産を育てる。木村氏自身も保有物件の多くで地価の上昇を確認しているが、それはあくまで結果であり、最初から狙いに行くものではないという。

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