今までは離婚後の親権は父母どちらか一方しか認められない単独親権だったが、 民法改正で共同親権となった。3月24日の「武田砂鉄ラジオマガジン(文化放送)」では、東京都立大学教授で憲法学者の木村草太がこの制度について解説した。

木村「様々な事情で婚姻届けを出していなかったり、あるいは離婚した場合であっても子どもの親権を共同で行使するシステムが始まります。 

婚姻していなくても父母がお互いに納得した上で子どもに関することに関わっていこうというのであれば特に心配はないわけですけど、4月からの制度の問題点は父母の合意がない場合でも未成年の子どもの共同親権を裁判所が強制できる点です。 

父母が共同親権の合意をしない場合とはお父さんとお母さんの仲が悪く話し合いができない状態ということです。 

共同親権ということになりますと、医療や進学について両方の合意がないと決められない状態になりますが、子どもの医療や進学について、そのような仲の悪い話し合いが出来ない父母に共同親権を命じれば、子どもが適切な医療を受けられなかったり、進学や修学旅行について保護者の同意を巡ってトラブルになったりといった事態が生じます。 

病院や学校もトラブルに巻き込まれてしまうでしょう。 

この法律が作られた背景には離婚後に父か母が1人で決定しているケースは子どものための決定ができていないという偏見や差別がありました。しかし父母で話し合いができない状況では双方に同意権、拒否権を与えますと1人で決定しているケースよりも子どもの利益を害することが多くなります。 

仲の良い父母の元で育った人には想像もつかないかもしれませんが、父母の関係が悪いと相手の言うことには何でも反対するなんてことにもなりかねません。 

民法改正でこうなったわけですけれど、強い批判があったためDVや虐待がある場合には加害者を外して必ず単独親権にする。子どもの利益にならない場合には共同親権を命じてはならない。そして子どもが自分で共同親権を単独親権にするように申し立てられるといった条文が作られました」