中古マンションを購入する際、物件価格や駅からの距離、間取りといった目に見える条件ばかりに気を取られていませんか?
実は、購入後に多くの方が頭を抱えるのが、毎月支払う「修繕積立金」の急激な値上げです。らくだ不動産株式会社が中古マンション購入者を対象に行ったアンケートでは、なんと「約87%」もの人が、購入前に「長期修繕計画」を正しく把握していなかったことが判明しました。
今回は、らくだ不動産の代表取締役社長山本直彌さんとアシスタントの中山夏美さんが、知らずに買うと危険な「修繕積立金が爆上がりする物件の特徴」と、購入前の防衛策について解説します。

◾️なぜ「予想外の値上げ」が起きてしまうのか?
マンションの修繕積立金は、将来の大規模修繕工事(外壁塗装や屋上の防水工事など)に備えて毎月積み立てる重要なお金です。しかし、多くのマンションでは、新築時の販売価格を安く見せるために、初期の積立金額をあえて低く設定する「段階増額積立方式」を採用しています。
山本さんは、「この方式の場合、年数が経つにつれて積立金は必ず値上がりします。問題なのは、その『値上がりの予定』や『現在の資金不足の状況』が書かれている【長期修繕計画】という重要書類を、購入前にきちんと確認せずに契約してしまう方が非常に多いことです」と指摘します。
◾️修繕積立金が「爆上がりする」3つの危険信号
では、購入を避けるべき(あるいは慎重になるべき)、積立金が高騰しやすい物件にはどのような特徴があるのでしょうか。
1. 長期修繕計画が「作られていない」、または「古すぎる」
そもそも計画書が存在しない、あるいは10年以上前に作られたまま更新されていないマンションは危険です。現在の建築資材や人件費の高騰が反映されておらず、いざ工事をする際に「お金が全く足りない」という事態に陥ります。
2. 計画書の収支が「赤字(マイナス)」になっている
長期修繕計画書を見たときに、将来の資金残高が赤字になっている場合は要注意です。赤字を埋めるために、近い将来、修繕積立金の大幅な値上げや、数十万円規模の「一時金」の徴収が行われる可能性が極めて高い状態です。
3. 予定されていた「値上げ」が実行されていない
計画書では「〇年に値上げする」となっているのに、住民の反対などで実行されていないケースもあります。山本さんは、「値上げが先送りされているマンションは、管理組合が機能不全に陥っている証拠です。ツケが雪だるま式に膨らみ、後から購入した人が多額の負担を強いられることになります」と警告します。