≪旭山動物園≫「妻を…燃やし尽くしてやる」逮捕された夫は「立ち回りのうまい陰キャ」「しょーもないことするヤツ」と同級生、今後の争点は殺人容疑の立件の可否か

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北海道・旭川市旭山動物園の飼育員の鈴木達也容疑者(33)が妻・由衣さん(33)の遺体を焼却炉で焼いたとして死体損壊容疑で逮捕された事件。休園中だった動物園は予告通り5月1日に開園したが、事件でイメージが傷ついた園が日常を取り戻すのは程遠い。これまでの調べで鈴木容疑者は開園期間中の営業が終わった深夜に由衣さんの遺体を動物園の作業車両で焼却炉まで運んで焼いた疑いが強まっており、動物園が受けたダメージは深刻だ。

【画像あり】「立ち回りのうまい陰キャだった」メガネをかけ笑顔の中学時代の鈴木達也容疑者の写真

遺体の一部が燃え残ったことが逮捕の決め手だが…

鈴木容疑者が逮捕された4月30日夜、旭川市の今津寛介市長は「多大なるご心配とご迷惑をおかけしておりますことに対し、心より深くお詫び申し上げます。引き続き捜査に全面的に協力してまいります」との謝罪コメントを出した。

園は当初、夏期の開園期間を4月29日から始める予定だったが、北海道警の現場検証が続いていたため2日延期した。逮捕の翌朝に行なわれた5月1日午前の開園式典でも今津市長は頭を下げて謝罪した。

事件の急進展を社会部デスクが解説する。

「道警が発表した逮捕容疑では、鈴木容疑者は3月31日夜に遺体を焼いたとなっています。容疑者は『数時間にわたって焼いた』と供述しているほか、その後も焼却炉では何度も動物の死骸の焼却が行なわれていたとの報道もあります。

それでも道警は焼却炉の内部から遺体の一部を発見しました。これを確保できたことで逮捕に踏み切れたようです」(社会部デスク)

由衣さんは行方不明になる前、「夫から脅迫を受けている」と周囲に打ち明けていた。「残らないよう燃やし尽くしてやる」というメッセージまで受け取っていたといい、鈴木容疑者の供述が事実なら、この脅し文句を“実行”に移したことになる。だが何度も火が入った焼却炉の中で遺体の一部が燃え残ったことが逮捕の決め手になった。

鈴木容疑者は逮捕容疑について『間違いありません』と認めています。本人は由衣さんの殺害もほのめかしており、今後は殺人容疑の立件の可否が最大の焦点となるでしょう。

遺体のほとんどの部分が失われており、殺害の日時や方法を供述を基に特定しても、起訴して公判維持が可能かどうか判断を迫られることになります」

「送風機の音がするくらいです」

旭山動物園は4月7日まで冬期開園期間中で、遺体が燃やされたとみられるのはこの開園期間中だ。道警は動物園内の作業に使う軽トラックなど3台を押収しており、こうした車が遺体運搬に使われたとみているもようだ。

鈴木容疑者は入園者が帰った後の夜の動物園で、遺体を乗せた車を焼却炉まで運転していた可能性がある。

深夜に焼却炉を数時間動かしても気づかれないのだろうか。動物火葬炉を扱うメーカーの担当者は、

「バーナーの稼働音は多少は聞こえますが、今回は小屋の中に(焼却炉が)入っているタイプなので周囲には火葬していることはわかりにくいでしょう。火葬する際に酸素を送り込まなければいけないので送風機の音がするくらいです」と話す。

鈴木容疑者はその焼却炉を扱える立場にいたとみられる。死んでしまった動物を処分する作業に携わるうちに夜間なら他の職員に気づかれることなく焼くことができると気づいてしまったのだろうか。

「“立ち回りのうまい陰キャ”みたいな印象です」

鈴木容疑者はかつて札幌市の中学校を卒業した。彼について、かつての同級生がその印象を話した。

「卒業して会ってなかったのですが、テレビで顔を見て『こんなやついたな』って思い出しました。中学時代、彼は勉強はできた方だと思います。市内でもトップクラスの公立高に届かない人が行く私立高校に行っていたって記憶がありますから。

学校でキレて暴れたりケンカしていた記憶はないですね。おとなしいんですけど、ちょっと変わってるタイプで、“立ち回りのうまい陰キャ”みたいな印象です。

当時は動物を可愛がってるってイメージはなくて、何のためかまではわかりませんが、『あいつ、虫を殺すんよ』みたいな話を聞いていました。しょーもないことするやつだなって思った記憶がありますね」(元同級生)

“虫を殺すイメージ”を残した鈴木容疑者は、2018年に念願の飼育員となった後は動物愛を周辺に印象づけている。レッサーパンダを担当していた6年前には園のブログで、双子が生まれたことを報告しながら、

〈これから元気に動き回る仔(こ)の様子を静かに見守っていくのがとても楽しみです。〉

と親のような愛情を見せている。

5年前には担当するマヌルネコが自分を信頼していることを実感したと書きながら、

〈飼育員というのは担当動物にとってどういう存在であるべきなのか。(中略)飼育員になった時から変わらない私個人の回答は、「たとえ嫌いな人間という種の中でも、最も信頼される存在でなくてはならない」です。〉

とも記していた。

飼育する動物からの信頼を得る道を模索していた青年が、なぜ伴侶に選んだ妻の遺体を焼いて消してしまおうなどと考えたのか。

旭山動物園では1994年にはゴリラなどが寄⽣⾍のエキノコックスが原因で死に、感染経路がわからなかったため閉園に追い込まれたことがある。しかし、その危機を克服し全国で屈指の人気動物園になった。関係者はその歴史を挙げながら、「捜査で彼の供述は嘘だとなって、何事もなかったようにならないだろうか」と切実な希望を口にしていた。

だが遺体の一部が見つかり、おぞましい供述は事実となってしまった。再び危機を克服するためにも早期の全容解明が求められる。

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班