活動終了に向け、嵐の5人が示した「別格の幕引き」…SMAPと嵐、「国民的アイドル」の終わり方から見えたもの

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二宮和也がWBCのスペシャルサポーターとして連日Netflixの中継に出演中の13日・14日・15日、嵐が大和ハウス プレミストドーム(札幌ドーム)で3日連続ライブを行った。

その熱狂は凄まじい。チケットを持たないファンも現地を訪れ、来場者が北海道の各地に宿泊して観光するなど、その経済効果は200〜300億円と試算されている。

今後のライブツアーは4月1日・2日の東京ドーム、6日・7日・8日のバンテリンドームナゴヤ、24日・25日・26日のみずほPayPayドーム福岡、5月15日・16日・17日の京セラドーム大阪、31日の東京ドームと続き、嵐は活動終了する。

ところがラストツアーが進む中、嵐はテレビや雑誌への露出をほぼ行わないまま活動終了へのカウントダウンを続けている。そうした彼らの姿勢に対し、コアなファンは「それでいい」と声をあげる一方、最後にテレビで見たかったライト層は何もできない状態に置かれている。メディア関係者も出演オファーが難しい現実を認めつつ、アーカイブ特番やムック本といった「セカンドプラン」を模索するが、その実現も見通せないままだ。

蚊帳の外に置かれたメディアと、嵐が選んだ静かなフィナーレ。後編では、活動終了後の5人の行方と、嵐というグループが残したものを掘り下げていく。

前編記事『「嵐のラストツアー」がついに開幕も…“テレビ出演なし”で活動終了するのはなぜか?業界内で噂されるその実情』より続く

SMAPからの学びを受けたフィナーレ

これから5月31日の活動終了が近づくにつれて、その終わり方に注目が集まり、SMAPなどの他グループと比べられる機会が増えていくだろう。なかでも国民的グループという枠組みの先輩であるSMAPとの比較は良くも悪くも避けられないところだ。

SMAPは独立騒動が起きて以降、ライブを行わず、音楽番組にすら出演せず、ファンへの別れを告げることなく解散した。しかも仲違いするような形になり、「共演はおろかグループやメンバーについての言及すらほぼない」という状態が続き、ファンを悲しませている。

一方、嵐は約1年間にわたる話し合いによって無期限の活動休止という道を選び、記者会見を開いた。5人は正直な思いを明かしながら丁寧に経緯を説明。2年弱の猶予期間を設けるなどの誠実な姿勢を見せたほか、今回のラストツアーを実現させるなどファンファーストの姿勢を貫いたまま活動終了に向かっている。

SMAP解散の無念さを何度かこぼしていた中居正広は、嵐のことを「人の良さがにじみ出たグループ」「後輩が目指していい模範アイドル」などと称えていたが、終わり方にもそれが表れている。

中居らからSMAPのような結末を迎えないための学びを受けたほか、2021年11月にあえて円満な解散を選んだV6、メンバーが減り続けて1年前に解散したKAT-TUNの姿を観てきた彼らが、嵐らしい誠実な終わり方を迎えることは間違いないだろう。

だからこそ活動終了後におけるソロ活動の不安は極めて少ない。それぞれが俳優、MC、キャスター、アーティスト、演出家、あるいは異分野への進出も含め、さまざまなポジションで活躍するはずだ。

ただ当然ながらアイドルとしてのイメージは消え、ベテランやレジェンドとして扱われる機会が増えていくのだろう。特に業界内ではSnow Man、SixTONES、timeleszら伸び盛りの後輩を支える存在となることが期待されている。

トリビュートライブを期待する声も

各局のテレビマンたちに聞くと、「SMAPのようにグループ名を使うことすらはばかられることは、まずあり得ない」「もちろん大野の意向は重要だが、5人一緒の映像も使えるのでは」という見解で一致していた。その点はコア層もライト層も安心してよさそうだ。

嵐はこれ以上ないほどの円満な形で活動終了するが、「楽曲は聴きたい」「名曲として歌い継いでほしい」というファンは多い。なかには「後輩アイドルたちによる“嵐トリビュートライブ”を毎年5月31日に行ってほしい」などの声もあるが、ポジティブな展開を期待できるのではないか。

もともと「アイドルはアーティストのような再結成や活動再開は難しい」と言われている。歌、ダンス、ビジュアル、キャラクターをキープする、あるいは取り戻すことが難しく、ファンを幻滅させず美しい記憶を留めてもらうためにも再結成や活動再開は選ばれづらい。

しかしそれでも「『もうないだろうな』と思わせながらも可能性がゼロではない」という形が、ファンにとっては理想的だろう。その意味では、経緯や理由はまったく異なるものの、円満な解散という形を選んだV6と近いようにも見える。

「最後にライブでファンに感謝を伝える」という終わり方を称える声は多い。しかし、それでも「5人のできる範囲でプラスアルファを望みたい」のもファンの本音ではないか。

彼らの誠実さを踏まえると、ファンクラブ会員向けに留めず一般層にも向けたSNSでの心のこもったメッセージくらいは期待できる。もしそれがあれば、嵐は国民的アイドルの中でも別格の存在として語り継がれていくだろう。

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