買う前に、まず売る必要がある。インテルのエリック・トヒル会長は、エレガントにそう示した(「誰かがチームを変えたいなら、探す助けをする」)。だが、夏に大金を費やしただけに、収支を考える必要は避けられない。冬のマーケットを黒字で終えるつもりだ。

もちろん、インテルにビッグネームを売るつもりはない。ただ、途方もないオファーの前に売却不可能な選手はいない。ミランダとジェイソン・ムリージョがアンタッチャブルな一方で、フアン・ジェズスとアンドレア・ラノッキアは環境を変える可能性がある。

より可能性が高いのは、ラノッキアだ。EURO出場のために、イタリア代表のユニフォームを追いかけるためには、出場機会を得る必要がある。ノリッジ・シティが完全移籍で獲得する用意をしているが、より可能性があるのはボローニャへのレンタル移籍だ。選手の関係者は周辺を見回している。ラツィオやミランへの道に向かうのは難しい。だが、1週間以内により多くが分かるだろう。

サイドバックの状況も注目だ。若手フェデリコ・ディマルコを除き、チームには7人のサイドバックがいる。長友佑都がすぐに移籍するのは難しいだろう。6月で満了となる契約を延長し、夏に資金を手に入れるという考えだ。長友は依然としてシャルケのターゲットとなっている。

ドドーやマルティン・モントーヤのケースは違う。ひざの手術を経て復帰したドドーは、出場機会を必要としている。ヴェローナ、サンプドリア、ジェノア、カルピのどこかにレンタル移籍する可能性がある。一方のモントーヤは、保有権を持つバルセロナのOKがあれば、イタリア国外に道を求めるだろう。

アレックス・テレスは6月まで残り、ガラタサライに850万ユーロ(約11億2000万円)を支払って買い取るかどうかを検討することになる。つまり、1月に資金を手にするには、ダニーロ・ダンブロージオやダヴィデ・サントンを売るしかない。

ダンブロージオは最近の試合でうまくやってきた。より可能性が高いのは、サントンだ。序盤戦ではレギュラーだったが、10月27日のボローニャ戦から姿を消した。プレミアリーグでは、ウェスト・ハムやニューカッスルと2クラブがサントンに興味を示している。