そこには剥き出しの男と男がいるだけ… 八木勇征はいかにして“推しという神々しい存在”を演じきった?『推しが上司になりまして フルスロットル』の演技を読む 映画評論家・淀川長治の隠れた名著に『男と男のいる映画』(青土社)という一冊がある。金子國義の筆による端正な表紙絵に赤と黒を基調とした装丁を開くと、すぐアラン・ドロンが目に飛び込んでくる。言わずと知れた映画界の美男子をびっくり箱的に忍ばせ、しか