ROG Flow Z13は現時点で最高クラスのパフォーマンスの「携帯ゲーム機」だ
ASUS JAPANは2月17日、最上位で14コアのインテルCPUとディスクリートGPUを組み合わせたゲーミングタブレット「ROG Flow Z13」を発表、同日より販売を開始しました。価格は19万9800円〜26万9800円です。
最上位には「Core i9-12900H」と「NVIDIA GeForce RTX 3050 Ti Laptop」が搭載されており、「携帯ゲーム機」として現時点で最高クラスのパフォーマンスを備えています。また、外付けGPUモジュール「ROG XG Mobile」を装着すれば、AAAタイトルを高品質でプレイ可能となります。
そんなROG Flow Z13を2週間ほど試用したので、ゲームでの実性能や使い勝手を中心にレビューいたします。
■ディスクリートGPUを搭載したゲーミングタブレット
ROG Flow Z13には、下記の5モデルが用意されています。
●ROG Flow Z13のモデル一覧
・「GZ301ZE-I9R3050TE4K」(直販価格26万9800円)
Core i9-12900H/RTX3050Ti/RAM16GB/SSD1TB/WQUXGA
・「GZ301ZE-I9R3050TE」(直販価格25万4800円)
Core i9-12900H/RTX3050Ti/RAM16GB/SSD1TB/WUXGA
・「GZ301ZC-I7R3050BY」(ASUS Storeにて未発売)
Core i7-12700H/RTX3050/RAM16GB/SSD512GB/WUXGA/WPS Office 2
・「GZ301ZC-I7R3050」(直販価格23万9800円)
Core i7-12700H/RTX3050/RAM16GB/SSD512GB/WUXGA
・「GZ301ZA-I5UMA」(直販価格19万9800円)
Core i5-12500H/dGPUなし/RAM16GB/SSD512GB/WUXGA
※リフレッシュレートは、WQUXGA(3840×2400ドット)が60Hz、WUXGA(1920×1200ドット)が120Hz

異なるのはCPU、ディスクリートGPU、ストレージ、ディスプレイ、そしてWPS Office 2の有無です。
●CPUの主要スペック
・Core i9-12900H 14コア(Pコア×6+Eコア×8、20スレッド)、最大5.00GHz
・Core i7-12700H 14コア(Pコア×6+Eコア×8、20スレッド)、最大4.70GHz
・Core i5-12500H 12コア(Pコア×4、Eコア×8、16スレッド)、最大4.50GHz
スペックでちょっと見落としがちなのが、WQUXGA(3840×2400ドット)ディスプレイのリフレッシュレートが最大60Hzなこと。ROG Flow Z13自体のディスプレイでゲームするなら、最大120HzのWUXGA(1920×1200ドット)搭載モデルがオススメ。WQUXGA(3840×2400ドット)搭載モデルはクリエイティブワークなどで高解像度が必要な方向けだと思われます。
これ以外のスペックは基本的に共通。インターフェイスはThunderbolt 4×1、USB 3.2 Gen2 Type-C×1、USB 2.0×1、microSDメモリーカードスロット×1を装備。またストレージはM.2 SSDスロットにM.2 2230のSSDが装着されており、機構的には大容量タイプに交換可能です。ワイヤレス通信はWi-Fi 6(11ax)、Bluetooth 5.1対応。カメラはフロントに92万画素、リアに799万画素(オートフォーカス対応)を搭載しています。



サイズ/重量は、本体が302×204×14.5mm/約1.18kg(Core i5-12500H搭載モデルのみ約1.12kg)、デタッチャブルキーボードが302.8×220.72×5.6mm/約340g。56Whのバッテリーを内蔵しており、バッテリー駆動時間は約6.5〜8.1時間と謳われています。
●モデル別バッテリー駆動時間一覧
・「GZ301ZE-I9R3050TE4K」 約6.5時間
・「GZ301ZE-I9R3050TE」 約6.6時間
・「GZ301ZC-I7R3050BY」、「GZ301ZC-I7R3050」 約7.3時間
・「GZ301ZA-I5UMA」 約8.1時間
なお、ROG Flow Z13は外付けGPUモジュール「ROG XG Mobile」を装着することで、3Dグラフィックス性能を大幅に向上できます。現時点で下記の2モデルが販売されており、2022年版として「AMD Radeon RX 6850M XT」搭載モデルがリリースされる予定です。
●外付けGPUモジュール「ROG XG Mobile」のラインナップ
・「ROG XG Mobile GC31 (GC31S-026)」(直販価格18万8800円)
GPUは「NVIDIA GeForce RTX 3080」を内蔵
・「ROG XG Mobile GC31 (GC31R-026)」(直販価格14万9800円)
GPUは「NVIDIA GeForce RTX 3070」を内蔵
ROGならではのオーパーツ級のイカしたデザイン
ROG Flow Z13は、いわゆる「Surface」ライクなデタッチャブルタイプの2 in 1 PC。ただ、そのデザインはROGならではのもの。CNCアルミニウム合金採用の筐体は高級感があり、背面には基板が見えるガラスウインドーが空けられ、RGBライティングが施されています。ASUSによれば「レトロフューチャーをテーマに近未来的な宇宙船の雰囲気を表現している」とのことですが、オーパーツ級の異質なまでの存在感です。


単独でも「God of War」をプレイ可能なゲーミング性能
さてROG Flow Z13を借りておいて、ゲームをプレイしないわけにはいきません。今回は筆者が絶賛ハマリ中の「ゴッド・オブ・ウォー」を、Core i9-12900H/RTX3050Ti/RAM16GB/SSD1TB/WUXGAという構成のROG Flow Z13でプレイしてみました。
そして、実用的な速度で動くのか検証するため、本体のみ、ACアダプター接続時、ROG XG Mobile(NVIDIA GeForce RTX 3080版)接続時の3条件でゴッド・オブ・ウォーを一定時間プレイして、「MSI Afterburner」でフレームレートを計測してみました。下記がその結果です。




平均フレームレートは、本体のみで23.8fps、ACアダプター接続時で55.9fps、ROG XG Mobile接続時で125.1fpsを記録しました。本体のみの場合は最小フレームレートが6.1fpsまで落ち込んでいるのでさすがにプレイできるレベルではありません。
しかし、ACアダプターに接続すれば快適に動作可能。ROG XG Mobileを接続すればさらにヌルヌルサクサクですが、ROG Flow Z13はゴッド・オブ・ウォーを単独でプレイ可能なゲーミング性能を備えていると言えるでしょう。
なお、CPU性能単体を見ても、ACアダプターの有無でパフォーマンスは変化します。CINEBENCH R23のCPU(Multi Core)を実行したところ、ACアダプター接続時は15142ptsを記録しましたが、バッテリー駆動時はその64%に相当する9635までスコアが落ち込みました。
バッテリー駆動時でもR23のCPU(Multi Core)が1万近いのは凄いことですが、性能を最大限に引き出したい際にはACアダプターの携帯をお忘れなく。


実際に使ってみて気づいた〇と×
ROG Flow Z13を実際に使ってみた感想ですが、2 in 1 PCとして丁寧に作り込まれていますね。特に気に入ったのがキックスタンドに設けられた赤い「ツマミ」。ほかの2 in 1 PCってキックスタンドを開きにくいことがあるんです。実際に製品を使い込んでいる人がデザインしたことがよくわかる装備です。

一方ちょっと困ったのが、ROG XG MobileのHDMI端子が4K/120Hz非対応なこと。筆者はいまゲーミングディスプレー代わりに120Hz対応の有機ELテレビを使っています。そのため、変換アダプターなどを使わないと接続できません。DisplayPort端子を備えた一般的なゲーミングディスプレーを使っていれば問題ないのですが、筆者のようにHDMI端子だけのテレビに接続する際にはご注意ください。

そしてこれもROG XG Mobileがらみなのですが、ケーブルが太くて取り回しがちょっと難しいと感じました。きっちり置く場所が決まっているのなら問題ありません。しかし、限られたスペースにROG Flow Z13とROG XG Mobileを置く際にはケーブルの固さから意外と制限を受けます。「AMD Radeon RX 6850M XT」を搭載する2022年版では、ケーブルの太さや材質が改善されることに期待しています

最高パフォーマンスの2 in 1 PCがほしいのなら最右翼の存在
バッテリー駆動時間が約6.5〜8.1時間とちょっと短めですが、そのぶん上位モデルでは単独でAAAタイトルのゴッド・オブ・ウォーを快適に動作させられるパワーを備えています。もちろんその処理性能はクリエイティブワークにも有効。最高パフォーマンスの2 in 1 PCがほしいのなら、ROG Flow Z13は最湯浴の存在と言えます。
