柏は今季初の対外試合に臨み、鹿屋体育大を相手に6-0の完勝を収めた。新スタイルへの移行も順調のようだ。

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 昨年まで指揮を執ったネルシーニョ監督は、相手を分析し、それに対抗する策を選手に授けるというリアクション要素の強いスタイルだったが、今季から新たに就任した吉田達磨監督は「相手を壊しにいくサッカーをする」と話す通り、ボールを保持して主導権を握り、より攻撃的な姿勢を強めたポゼッションサッカーを打ち出している。
 
 まったく異なるスタイルへ移行することのリスクは大きい。ただ柏にとっては、すでに一貫したコンセプトの下にポゼッションサッカーを展開しているアカデミーのスタイルをトップチームへ移行する形になる。
 
 したがって、工藤壮人、茨田陽生、太田徹郎、武富孝介、秋野央樹、小林祐介、中谷進之介といった柏アカデミー出身で、ポゼッションの基礎を骨の髄まで叩き込まれた選手たちにとっては、スタイルの転換はさほど難しい問題ではないようだ。吉田監督が掲げるサッカーの浸透は思いのほか早い。
 
 1月15日の始動から3日間に渡り柏で練習を行ない、まずは指揮官から新しいサッカーの大枠を選手に伝えた。その後、19日から始まったグアムキャンプで本格的な戦術練習に取り組み、11対11の紅白戦も取り入れて新たな戦術、サッカースタイルの共有を図っている。
 
 また、いち早く戦術を浸透させるために、その日のメインとなる練習メニューだけでなく、ウォーミングアップやフィジカルトレーニングでも常に実戦を想定した創意工夫がなされている。
 
 戦術練習での吉田監督の各局面に渡る綿密な指示と要求も相まって、「新戦術の浸透にはもっと時間がかかると思っていたけど、結構な段階まで来ていて、チームの骨組みもまとまりつつあると思う」(茨田)と、選手たちも十分な手応えを感じているようだ。
 
 吉田監督は、柏での最初の3日間の練習を終えた時点で、まず「選手たちが意欲的にやってくれたので、当初考えていたよりも先に進んだ」と話し、さらにグアムキャンプでも「ここまでやれるとは思っていなかった」と選手たちに伝えていることから、思い描いていたプランよりも先行したチーム作りが進められていると考えていいだろう。
 
 26日からはキャンプ地を鹿児島・指宿に移し、戦術面の指導は「より細かくなっている」(大谷秀和)という。29日には、初の対外試合となる鹿屋体育大との練習試合が行なわれ、結果は6-0の完勝。相手が大学生であることを差し引いても、始動から約2週間というコンディションが万全ではない時期に、しかも新戦術への移行中での6-0という結果は、上出来だと言っていい。