[11.18 キリンチャレンジ杯 日本 3-0 ボリビア 国立]

 MF久保建英(ソシエダ)は年内最後の日本代表戦となったキリンチャレンジカップ・ボリビア戦(◯3-0)の試合後、トッテナムへの移籍報道も出ていた今冬の動向について「冬の移籍はないですね」とソシエダ残留を明言した。環境を変えることによるリスクを回避し、充実した状態で来年夏の北中米W杯への準備に入っていく意向だ。

 そんな久保はこの日、来年3月に控える次回の国際Aマッチデーまでの4か月間のインターバルを見据え、さらなる成長戦略を明確に描いていた。

「基本的にカップ戦とリーグ戦がかぶる時以外は週1での試合なので、コンディションには気をつけて、週中の試合がないぶんそこで自分でできることみたいなものも考えつつ、しっかり足首も治して、元の自分に戻って数字・内容共に求めていきたいなと。一番はやっぱりコンディションを上げること。そして能力のところも上げられたらと思っています」

 久保は2022年夏のソシエダ加入以降、1年目にUEFAヨーロッパリーグ(EL)、2年目にUEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)、3年目にELに出場し、常に欧州カップ戦による過密日程を経験してきた。ところが今季は、昨季のリーグ戦成績の影響で欧州カップ戦出場権を喪失。参加する大会はラ・リーガとコパ・デル・レイ(スペイン国王杯)のみで、多くの期間を“週1ペース”で過ごす予定となっている。

 久保にとって欧州カップ戦での活躍はキャリアの重要事項の一つであるため、この状況はもちろん本意ではないはずだ。しかし、今季をソシエダで過ごすことが決まったいま、例年よりも試合数の少ないスケジュールを前向きに受け止め、近年なかなか取り組むことのできなかった身体能力のレベルアップにつなげようとしているようだ。

「これまでトレーニングもリカバリーが中心になっていたのが、チームとしても戦術練習を入れられたり、(個人としても)スプリントを入れられたり、できなかった練習をできると思う。もちろん僕としては試合のほうが楽しいんですけど、練習はできることが増えると思う。本当は週に2〜3で試合をやってるほうが僕は楽しいんですけど、それもせっかくのチャンスだと思ってトレーニングに取り組んでいけたらなと思います」

 トップレベルのサッカー選手としては名誉でもある過密日程だが、昨季の久保はクラブ・代表でキャリアハイの合計61試合に出場しており、心身に負担の大きいシーズンを過ごしていた。一方、今季はクラブの残り全試合と代表戦でW杯決勝までの全試合に出場したと仮定しても、昨季の試合数を上回ることはなく、大きな負担軽減が期待できる。

 9月シリーズで痛めた左足首の状態も順調な回復が進んでいるようで、いよいよこれからがシーズン本番。昨季のチーム不振で生まれた現状を“怪我の功名”とし、よりパワーアップした状態で2度目のW杯を迎えるつもりだ。

(取材・文 竹内達也)