気になるウェブサイトにアクセスしても、既にインターネット上から削除されてしまったために「HTTP 404」などのエラーコードが返ってくることがあります。そんな既に見ることができないページをインターネットアーカイブのウェイバックマシンに自動的にアクセスして表示してくれる機能が搭載されたウェブブラウザ「Brave」のデスクトップ版バージョン1.4.95が、2020年2月26日にリリースされました。



Brave Browser and the Wayback Machine: Working together to help make the Web more useful and reliable | Internet Archive Blogs

http://blog.archive.org/2020/02/25/brave-browser-and-the-wayback-machine-working-together-to-help-make-the-web-more-useful-and-reliable/

アメリカ議会図書館による調査によると、1つのウェブページの平均寿命は44日〜100日だとのこと。インターネットアーカイブは「お気に入りのニュース組織、ブランド、企業、政府を含むウェブサイトは短命で、すぐに編集されたり削除されたりします」と述べています。

インターネットアーカイブが運営するウェイバックマシンは、過去23年間にわたる9000億以上のURLと4000億以上のウェブページをアーカイブしており、毎日何億ものURLをアーカイブしています。そのため、必ずではありませんが、削除されてしまい閲覧できなくなってしまったページをウェイバックマシンを使うことで閲覧することができます。

これまで、HTTP 404を返すウェブページをウェイバックマシンから閲覧できる機能は、SafariやChrome、Firefoxの拡張機能などで提供されていました。しかし、公式にウェブブラウザの一機能としてウェイバックマシンと提携しているのはBraveが初と、インターネットアーカイブは述べています。

例えば、インターネットアーカイブが例示するURLをChromeに打ち込んで表示したところが以下。404コードを返され、ウェブブラウザには「ページが見つからないか、ウェブページがアーカイブされている場所が見つかりません」と表示されています。



そして、デスクトップ版Braveのバージョン1.4.95で同じURLにアクセスしたところが以下。Chromeで表示した時と同じように404が大きく表示されていますが、ブラウザ上部に「すみません、ページが見つかりません。ウェイバックマシンで利用可能な保存版を確認しますか?」と尋ねられるので、「Check for saved version」をクリックします。



すると、ウェイバックマシンにアーカイブされているページが表示され、中国の習近平主席と語らうオバマ元大統領の画像が表示されました。



なお、インターネットアーカイブとBraveが提携するのはこれが初めてではなく、2017年にビットコインを用いたマイクロペイメントによるインターネットアーカイブへの寄付システムがBraveでサポートされています。インターネットアーカイブは「Braveがブラウザを通じて新しい価値とサービスを革新し、提供し続けていることに感謝しています」とコメントしています。