ベネズエラ地震、死者235人に これまでに分かっていること

(CNN)24日にベネズエラを襲った2度の強力な地震の後、救助隊は瓦礫(がれき)の山を必死に捜索している。同国でこれだけの規模の地震が起きるのは1世紀以上ぶり。死者は現時点で少なくとも235人に達し、さらに4300人以上が負傷、多くの人々が依然として行方不明となっている。
今回の大規模地震は極めて厳しい状況にあるベネズエラを直撃した。同国では、今年初めに米軍がマドゥロ大統領を拘束。現在暫定政府が政権を担っており、さらに長年にわたるハイパーインフレによって経済が深刻な打撃を受けている。
現時点で分かっていることは以下の通り。
何が起きたのか米東部時間午後6時4分過ぎ、ヤラクイ州の州都サン・フェリペ付近でマグニチュード(M)7.2の前震が発生した。
そのわずか40秒後、さらに大きなM7.5の地震が続いた。震源はヤラクイ州の町ユマレの南東約23キロメートル、
これは米国地質調査所(USGS)が「ダブレット(doublet)」と呼ぶ現象で、同程度の破壊力を持つ大規模地震が1回ではなく2回発生するという、まれなケースだった。
24日は祝日だったため、多くの人が自宅や公共のイベント会場にいた可能性がある。
地震は国内各州で揺れが観測されたほか、震源から数百キロメートル離れた隣国コロンビアでも感じられた。
CNNが確認し、位置情報を特定した動画には、建物が数秒で倒壊する様子や、おびえた住民たちが家族やペットとともに建物から避難し、その後通りに集まる様子が映っていた。首都カラカスでは、損傷した建物から避難した住民の一人が、「まるでホラー映画のような光景だった」と語った。
現地の状況は死者数は今後も増え続けるとみられており、25日午後の時点で157人が行方不明、さらに200人以上が瓦礫の下に閉じ込められている。救助隊は生存者の捜索を急いでいる。一般に生き埋めになった人々を救出できる主要な時間は、地震発生後最初の48〜72時間と言われている。
約250棟の建物が倒壊または損壊した。沿岸部のラグアイラ州が最も大きな被害を受けて災害区域に指定されたとロドリゲス暫定大統領が明らかにした。
CNNが位置情報を確認した複数の動画によると、ラグアイラ州ではマクート市の海沿いにある大規模ホテルが瓦礫と化した。カティア・ラ・マルでは複数の建物が倒壊し、高層建築が深刻な損傷を受けている様子が動画に映っている。
専門家によるとベネズエラの建物は、日本や米カリフォルニア州のようにより厳格な建築基準を持つ地震多発地域の建物と比べて倒壊しやすい。これが死者数の多さにつながった一因と考えられる。
被災地への対応はロドリゲス氏は24日夜に非常事態を宣言。捜索・救助活動を統括するためのハイレベルの特別対策本部を設置するとともに、国の復興に向けた初期資金として2億ドル(約320億円)の基金を創設したと明らかにした。
カラカス近郊のシモン・ボリバル国際空港は被害を受けたため一時閉鎖された。全国の学校は1週間休校となり、鉄道サービスや不要不急の活動も一時的に停止されている。さらに、現地時間午後7時には、すべての宗教を対象とした全国一斉の祈りが行われる予定だとロドリゲス氏は述べた。
地方自治体は学校や野球場に避難所を設置。 国境なき医師団などの支援団体は地元の病院と連携し、外傷治療用の緊急医療キットを提供している。
一方で、各国もできるだけ早く支援を届けるため、ベネズエラとの連携を進めている。
トランプ米大統領が支援を表明したことを受け、米国は被害状況を確認するため、精鋭の救助隊、医療資源、人道支援物資、および航空機などの機材を派遣。米国務省は1億5000万ドルの支援を提供すると発表した。
このほか、ドミニカ共和国、フランス、エルサルバドル、メキシコ、スイス、スペイン、イタリア、カタールからも支援チームが派遣されている。また、中国、ブラジル、およびカリブ海諸国の一部も人道支援を申し出ている。
