ベジクタシュに期限付き移籍中のMF香川真司【写真:Getty Images】

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ドルトムントからのレンタルは今季限りで終了 財政危機でベジクタシュ残留は困難か

 トルコ1部ベジクタシュの日本代表MF香川真司は、ドルトムントからのレンタル期間が今季限りとなっている。

 完全移籍への切り替えなど、去就に関してはさまざまな報道がされてきたが、ベジクタシュの厳しい財政状況が大きな足かせとなっているようだ。トルコ紙「Fanatik」は「香川のオークション」と状況を伝えている。

 香川はロシア・ワールドカップ後の2018-19シーズン、ドルトムントでルシアン・ファブレ監督の構想外となり、リーグ戦は2試合の出場のみ。古参選手でありながらベンチ外の日々が続いた。

 苦境のなか、冬の移籍市場でベジクタシュへの期限付き移籍を決断。第20節アンタルヤスポル戦(6-2)で3分間で2ゴールと衝撃デビューを飾り、第23節フェネルバフチェ戦(3-3)でトップ下として移籍後初スタメンを果たすと、1アシストをマークした。第25節コンヤスポル戦(3-2)では途中出場ながら決勝ゴールを挙げ、トルコでは8試合3得点を記録している。

 3月に日本代表復帰も果たしたが、ドルトムントからは今季終了までのレンタル。買い取りオプションはついていないとも伝えられ、去就に関する報道は日に日に過熱している。そんななか、トルコ紙「Fanatik」は「香川のオークション」と見出しを打ち、現状について触れている。

「フィクレット・オルマン会長は極東におけるベジクタシュの人気を高めることを計画していた。香川効果で日本からファンを獲得し、今季さらに成長することを目標としていた。しかし、ベジクタシュは財政危機を経験している。30歳の“10番”(香川)にも関係してくる」

 トルコの通貨危機問題もあって、ベジクタシュは選手への給与未払いが指摘されるなど、厳しい財政状況が続いている。4月上旬、トルコ紙「Takvim」は「ドルトムントは香川に1250万ユーロ(約16億円)の値札を付けた」とされたが、一方で今回の記事では「ウェストハムとエバートンは800万ユーロ(約10億円)の市場価値を主張している」とし、相場が下がると匂わせているが、それでもベジクタシュにとっては二の足を踏む金額かもしれない。

 ブンデスリーガのシャルケとレバークーゼンも獲得に興味を示しているとトルコ国内で報じられるなか、来季香川はどのチームでプレーすることになるのだろうか。(Football ZONE web編集部)