夫は“管理職”ですが「年収600万円・残業代ゼロ」! 正直「名ばかり管理職で損」と感じますが“労働基準法の見直し”で改善されるでしょうか? 検討内容と「合法なのか」を確認

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「管理職だから残業代は出ない」と思われがちですが、実際には役職名だけで決まるわけではありません。労働基準法上の「管理監督者」に該当する場合は、労働時間や休日に関する規制の対象外となるため、時間外労働や休日労働の割増賃金は原則として支払われません。   ただし、深夜労働の割増賃金は対象になります。一方で、肩書は管理職でも実態が一般社員に近い、いわゆる「名ばかり管理職」の場合は、残業代を請求できる可能性があります。   2026年現在、労働基準法の見直し議論が進んでいますが、「管理職の残業代ゼロ」や「名ばかり管理職」の問題は改善されるのでしょうか。最新情報を解説します。

2026年労働基準法の見直し議論で「残業代ゼロ」は改善されるのか

労働基準法では、「管理監督者」に該当する場合、労働時間や休日に関する規制の対象外とされています。
現在の労働基準法の見直し議論では、以下のような方向性が検討されています。
 

・14日以上の連続勤務の禁止
・勤務間インターバル制度の義務化・強化
・法定休日の特定
・年次有給休暇取得時の賃金算定方法の見直し
・週44時間特例の廃止
・副業・兼業の割増通算見直し
・勤務時間外の連絡拒否のガイドライン整備

主な議題は、働く人々の健康確保などに関するものです。「管理職の残業代」や「名ばかり管理職」そのものを直接見直す議題は、大きく扱われていません。
そのため、労働基準法の見直しが進んだとしても「管理職の残業代ゼロ問題」は解決しないといえます。
労働基準法の改正法案は通常国会への提出が見送られ、現在はあくまで「議論中」という段階です。

「年収600万円・残業代ゼロの管理職」は損している?

年収600万円・残業代ゼロの管理職というのは、制度上「あり得る」話です。これが合法かどうかは、実際のはたらきで判断されます。
 

【適正な管理監督者】

・経営判断に関わる
・人事権がある
・勤務時間の裁量が大きい
・高額な役職手当がある
・出退勤が自由に近い

たとえ時間外労働や休日労働の割増賃金が支払われなくても、その地位に見合う待遇を得ていれば納得しやすいでしょう。
 

【名ばかり管理職】

・現場作業が中心
・採用権限がない
・シフト自由度が低い
・長時間労働が多い
・役職手当が少額

いわゆる「名ばかり管理職」は、「課長」「マネージャー」などの肩書だけついていて、実際は部下と同等のはたらきをしている社員のことです。「名ばかり管理職」になってしまうと、損をしているといえます。

「名ばかり管理職」が残業代を請求するには

管理監督者は単に「課長」などの役職名がついている「肩書だけ」ではなく、仕事の実態で判断するよう厚生労働省は明示してきました。
管理監督者と判断されるには、主に以下のような実態が必要です。
 

・経営者と一体的な立場で仕事をしている
・自己の出退勤について裁量権がある
・その地位にふさわしい待遇を与えられている

例えば、次のようなケースでは「名ばかり管理職」と判断される可能性があります。
 

・経営や人事に関与していない
・出退勤の時間を自分で決められない
・人を評価する権限がない
・役職手当が少額

特に問題になりやすいのが、「責任だけ重いのに権限がない」ケースです。売上責任やクレーム対応を任されていても、人事権や労務管理権限がほとんどない場合があります。
「名ばかり管理職」が残業代を請求するには、まず労働時間の証拠を集めることが必要です。
 

・タイムカード
・社内システムのアクセス履歴
・入退館記録
・交通系ICカードの乗車履歴
・タクシーの領収書
・メール、チャット送信履歴

勤務実態が客観的に残ると、「深夜まで働いていた」「休日対応していた」と証明しやすくなります。残業代の請求や訴訟で有利になるでしょう。

まとめ

2026年の労働基準法見直しで、「管理職の残業代ゼロ」がすぐ解消される状況ではありません。ただし、長時間労働の把握や健康管理の強化は進む方向です。
今後は厳格に労働時間を管理する流れが来る可能性があります。勤務実態が可視化されるほど、「名ばかり管理職」にとっては有利にはたらくでしょう。管理職になったからには、はたらきに見合う報酬が得られることが望ましいですね。
 

出典

厚生労働省 労働基準法における管理監督者の範囲の適正化のために
厚生労働省 確かめよう労働条件
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー