日本野球が「世界No.1である理由はこれ」 米国野球も知るチェコのイケメン捕手が指摘した異質さ
SNSでイケメンぶりが話題となったチェルベンカは米挑戦の先駆者
野球の「カーネクスト 侍ジャパンシリーズ2024 日本vs欧州代表」が6、7日に京セラドームで行われ、欧州代表には昨年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で歴史的な1勝を果たしたチェコ代表のメンバーも名を連ねた。4番を打ったマルティン・チェルベンカ捕手はそのイケメンぶりがSNS上で話題に。チェコから米球界に乗り込んだ先駆者とも言える男が、日本野球の“強み”について話してくれた。
「ありがとう。それ以上は、何と言っていいかわからないな。でも選手として、チームとして、応援してくれるのには本当に感謝しています」
身長193センチと長身のチェルベンカに、そのハンサムぶりがSNSで話題となっていることを伝えると何とも意外そうな表情ではにかんだ。ただチェルベンカは決して、顔だけの男ではない。2008年、MLBが欧州で選手発掘を目的に行ったトレーニングキャンプで見いだされ、翌年には当時のインディアンスとマイナー契約。その後は豪州のウインターリーグでもプレーしながら、2019年にはチェコ出身選手として初めて3Aに昇格。オリオールズ傘下のノーフォークで12試合に出場し、打率.372を残した。2021年にもメッツ傘下3Aのシラキュースでプレーしている。
侍ジャパンを相手にしても扇の要に座り、一塁へ座った体勢からのけん制を見せるなど、米国仕込みのプレーを見せてくれた。マスクを通して見た、日本野球の長所をどう感じているのだろうか。
「基礎です。基本的なことが本当に上手なんです。そのためにたくさん練習していますよね。ゴロやスロー、打撃でも良いスイングをしているのは本当によくわかります。世界ナンバーワンのチームである理由はこれだと思います」
昨年のWBCで、チェコは日本に2-10で敗れた。初回にマレク・フルプ外野手が佐々木朗希投手(ロッテ)から二塁打を放ち、チェルベンカの遊ゴロ失策の間に先制。その後は差が開いていった。敵に回しただけに、日本が世界の頂点まで駆け上がったのも十分にうなずけるという。
日本野球の異質さも「戦う上では大きな利点」
チェルベンカは米国のマイナーリーグで11年間プレーしており、米球界のトレンドにも通じている。その経験を踏まえても、日本野球は異質だ。「アメリカの野球は三振もホームランも多い。それに比べると、こちらは当てるのが本当に上手。日本の選手は三振があまり多くないし、戦う上では大きな利点だと思います」と、それが強みになっていると指摘する。
さらに投球の組み立ても違う。「スプリットがとにかく多い。米国ではそれほど一般的なものではないからね。あと米国では常に力いっぱい投げる投手が多いけれど、ここではそうではない」。チェルベンカにしてみれば、こうした野球の違いも、楽しみの一つなのだ。「どっちの野球も面白いと思うよ。野球をプレーするのは楽しい」。
目標は、長く野球をプレーし続けることだ。現在はチェコに戻り、昨季はテンポ・プラハで47試合に出場し20本塁打、打率.446という圧倒的な打力を見せつけた。海外に出てみたいという思いもいまだにあるが「オファーがないことにはね。野球のビジネス的な側面は、私にはコントロールできないから」と自然体だ。
日本でのプレーにも関心がある。京セラドームでは多くのファンが選手の名前を叫び、応援している姿にも感銘を受けた。「本当にクールな雰囲気だったね。多くのファンの前でプレーするのは本当に楽しいから。チャントも含めて、本当にいい雰囲気を醸し出してくれました。選手もゲームがより楽しくなっていると思います」。いつの日かチェコでも――。そんな思いもある。
WBCの後、チェコの野球にも少しずつ変化が見られるという。「球場に足を運ぶ人が増え、野球を知る人も増えた。これはチェコ野球にとって大きな、大きな一歩だった。このまま成長を続けて、将来何が起こるのか見てみたいと思っています」。チェコ野球が乗った上昇気流とともに、成長していきたいと願っている。
(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)

