――サルベージ・マイスは、本来の持ち主に宝物を返す正義の怪盗ですが、谷村さんにとっての宝物とは何ですか?

谷村:家族や友達とか、身近な人だと思います。

――自分自身の中で、大切にしたい信念などありますか?

谷村:なるべく柔軟な人でいたいな、とは思います。やっぱり10代の頃の方がすごく頑固だったし、人の意見もすんなり聞けなかったけど、こういう映画を作ることって結局、色々な人の意見を取り入れて、一つの物が出来るので。短い瞬間に自分の中で理解して、お芝居をしなきゃいけない所はあると思うんです。だからこそ、最初から頑固だと柔軟になるまでが大変ですけど、元々の根元が柔軟だと対応できる所もあると思うので、器が大きいというか「そういう意見もあるんだな」というのをすんなり聞ける人でいたいですね。かといって、そこで自分の意見もプラスで言える人でいたいと思います。

――10代の頃と変わったのは、何か転機があったのですか?

谷村:こういう仕事をしているからこそ、自分よりもっと年上の方だったり、色々な人に出会うので。人と話すことって、お互いの価値観を知ることだったりするので。話したりするだけで、考え方が変わったりもしますよね。

――今21歳ですが、現在進行形で、人としてこうありたいというイメージはありますか?

谷村:今は仕事だけじゃなく、本当に自分のしたいことは全部、感じるままにやろうかなと思います。具体的にこういうのがしたい!というのは特に無いんですけど、その時に「したい」と思って行動することって、今しか出来ない気がするんですよね。私の周りの友達を見ていると、もう結婚して子供がいるから、子供が大きくなればやりたいことが出来るけど、今はその時間が無さそうだな、と感じることがあるので。

――本作の紹介に「痛快世直しエンタテインメント」と書かれていましたが、実際に怪盗ではないとして、日常生活で「世の中がこうなればいいな」と思うことはありますか?

谷村:日々生活をしていて、思うことはすごくいっぱいありますね。自分勝手な人も多いので、そういう人がちょっとでも減るというか、ちょっとした親切で無くなると思うんです。色々な所で、急いでいる人たちや、そういうのが疎かになっている人を見ると、「なんだかなぁ…」と思う所はありますよね。のんびりするわけでもないんですけど、もうちょっと一つ一つのことに目を向けられたら。特別どこに行くとかじゃなくて、日々生活をしていて、些細なことで感動することって、本当にたくさんあると思うんです。私もお芝居をするからこそ気付いたことではあるんですけど、そういうのに気付かないと、全てを疎かにしているようにも見えて、「もったいないな」と思うんですよね。

――個人的には、今作のアクティブな真唯を通じて、谷村さんの素顔を垣間見たような気がしたのですが、演じられた谷村さんとしては、『サルベージ・マイス』をどのように楽しんでもらいたいですか?

谷村:本当に、観てもらわないといけないんですけど、観る世代と、観る人によっても全然違うと思うんですよね。映画好きな人なのか、アクション映画が好きな人なのかによって、また意見がすごく分かれる映画だと思いますし。今回、田崎監督とアクション監督の西さんのお二人が現場に居たので、キャラクターの気持ちに寄り添った映画と、アクション映画の両方が混ざった映画だと思っていて。そういう意味で、観る人によって、どう感じるんだろうな?という楽しみもあり、気になる所でもあります。オールロケした広島から先行上映なので、広島の皆さんの感想次第で、東京での公開も懸かるというか、現実的なことを言うとそうなので(笑)。まずは、広島の方に観て頂くことですかね!


 『サルベージ・マイス』は、10月22日より広島バルト11、T・ジョイ東広島ほか広島先行公開。

サルベージ・マイス - 公開情報
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