YouTube動画『申請しないともらえません!65歳以上で年金に上乗せでもらえる制度について解説!』で、投資アドバイザー・鳥海翔氏が最新の年金改正を一刀両断。鳥海氏は「年金は改善か改悪か、一律では語れない。立場が変われば評価も変わる」と切り出し、働き方・家族構成・収入別にインパクトが分かれる4つの論点を手際よく整理している。

まず在職老齢年金。2026年から「給与+厚生年金月額」の基準が50万円に62万円に引き上げられる。超過分の1/2をカットする仕組みは同じだが、基準が上がるためカット対象は明確に縮小する。たとえば合計64万円(給与52万円+年金12万円)なら、従来は7万円カット、改正後は1万円カットに圧縮。差は月6万円、年72万円という現実的な数字だ。月40万円前後の収入帯でも「働きながら受け取り」を選びやすくなる。早めに年金を受け取り、手元資金の使い道を設計する余地が広がるのは間違いない。

次に加給年金(厚生年金受給者のみ対象)の子の加算。2028年から子1~3人目まで一律28万1,700円に増額される。旧制度の3人目以降7万8,300円という低水準からの大幅引き上げで、多子世帯には効く改正だ。一方、前提は「受給開始時点で子が18歳未満」。65歳の親と未成年の子というケースは世帯構成上は多くない。該当すれば強い追い風、という位置づけで受け止めたい。なお配偶者の加給は仕組み据え置きだが、実務上は特別加算が乗るため受取額の見た目は大きくなる点も押さえておくべきだ。

3点目は遺族厚生年金。2028年から39歳以下の配偶者は原則「5年給付」に短縮。現行の終身給付扱いと比べると若年層には手痛い。さらに今後20年超をかけて終身対象の年齢基準を段階的に引き上げ、最終的には広範に5年限定へ収れんしていく設計だという。救済として、収入が低い場合に5年超の継続受給の余地は残るが、生活設計の見直しを迫られる現実は変わらない。

最後に「年金生活者支援給付金」。2019年開始の別枠給付で、主な要件は①国民年金を受給、②世帯全員が住民税非課税、③年金年間受給額がおおむね80万円以下。該当すれば月5,000円(年6万円)。ここがタイトルの肝で、申請しないともらえない。毎年9月に届くはがきで手続きするだけなのに、取りこぼしが目立つという。該当しそうなら、まずは住民税の課税状況と年金額を確認しておくべきだ。

総じて、一連の改正は「働くシニア」には追い風、「若年遺族」には逆風、家族構成によってはピンポイントで恩恵という、鮮やかなコントラストを描く。自分の給与水準、受給開始年齢、配偶者・子の年齢、そして支援給付金の該当性を、動画内の具体例と照らしてチェックすると判断は速い。数値の利き方や境界線の感覚は、鳥海氏の試算パートが最短ルートだ。本編は、年金改正の実務影響を手早く把握したい人にとっても、家計判断の手がかりとなる有用な指針となるはずだ。

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