純粋無垢のようでいて、確かな芯の強さを感じさせるYUIの歌声。18年間、その声とともに生きてきた彼女は、自分の声についてどう思っているのだろうか。

――頂いた資料に、YUIさんの声を「天使の琴声」と例えられていたのですが、自分の声が「天使」の様に例えられることについてはどう思いますか?

YUI:…今、初めて意識しましたね(笑)。自分の声ってあまり客観的に聞かないと思うんですけど、分からないかもしれないですね。

――偶然、最初にYUIさんを知ったきっかけが映像や写真ではなく、音だったのですが、「すごくいい声してるなぁ」と。楽器と違って、声は生まれ持ったものじゃないですか。

YUI:小さい頃に「顔に合わない声をしている」みたいな感じで言われたことがあって、それがすごくコンプレックス的な。声が嫌いだったんですよね。だけど音楽はずっと好きで歌ったりしていたので、ストリートでライブをやったりして、色々な方に歌や音楽を聴いていただける状況になって、「いい声だね」とか「いい音楽ですね」と言っていただけた時に、初めて自分の声が好きになってきましたね。

――ストリートで歌う時は、普段よりも声を張るじゃないですか。ずっと歌っていく中で声質が変わってきましたか? 自分で昔の音を聴いて「声が若いな」みたいな。

YUI:すでにアルバムの中で「TOKYO」やインディーズの時の「I konw」と、最近作った曲だと「Merry・Go・Round」だったり、「Swing of lie」とかなんですけども。その辺の声質というのは、自分で聴いても「なんか違うのかな…」って思ったりするんですよね。

今作「FROM ME TO YOU」には、インディーズ時代の曲やデビュー以前に作られた楽曲も収録されており、YUIの微妙な声の変化に耳を澄ませて聴いてみるのもいいだろう。