ノバク・ジョコビッチ(左)とアンディ・マレー(右)【写真:Getty Images】

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全豪OPで敗退したマレーとジョコビッチ、ともに今年5月で30歳に

 男子の世界ランキング1位と2位が姿を消した全豪オープン。第1シードのアンディ・マレー(英国)は4回戦で同50位のミーシャ・ズベレフ(ドイツ)に敗れ、第2シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)はその前の2回戦で同117位のデニス・イストミン(ウズベキスタン)にフルセットの末に競り負けた。ここまで波乱続きの大会に関し、海外メディアが30歳を目前に控えた世界トップ2選手の今後を展望している。英公共放送「BBC」電子版が特集している。

 記事では、かつて4度の全豪オープン王者に輝いたアンドレ・アガシ氏(米国)の見解を紹介。4回戦で敗退したマレーに関して、「私はいつもアンディについて、最大のポテンシャルを発揮し切っていないと話してきた。彼はある面において非常に優れているが、それでは決定的な存在になることはできない」と話しており、「もし彼の守備力を5%抑えることができれば、よりいい選手になる可能性がある。彼はコート上で不必要に消耗している。攻撃力はもっと高いはずだ」と分析している。

 また、マレーとジョコビッチはともに5月生まれで全仏オープンを30歳で迎えることになるが、記事では「現在、30代でグランドスラムを手にするのは厄介だ。スタン・ワウリンカとアガシが計2度、ロジャー・フェデラーですら1度しか経験がない」と、今後は年齢による壁が出てくることも指摘している。

 記事の中では現役時代に7度のグランドスラム制覇を誇るマッツ・ビランデル氏も年々、勝つことが難しくなっていったことを明かしており、「若い時は何かに頼る必要はない。自然体であればいいんだ。自身の調子を心配する必要はない。ほろ苦い結末を迎えるまでプレーするだけだ。年を取れば分かるさ」と語っている。同氏が4大大会を制したのは24歳の時が最後だったという。

 これまで圧倒的な強さを見せてきたジョコビッチと昨季終盤に初めて世界1位に躍り出たマレー。2017年最初のグランドスラムで早々と姿を消した両選手は30代に突入してもこれまでと変わらない輝きを放つことができるか。