AMDは96コア192スレッドの超ハイエンドCPU「Ryzen Threadripper PRO 7995WX」を2023年11月22日に発売しました。同CPUは前世代モデルやライバルCPUと比べて高いマルチコア性能を有していることが明らかになっているのですが、新たにWindows環境よりもLinux環境の方が高いパフォーマンスを発揮することが海外メディアのPhoronixによって確かめられました。

Ubuntu Linux Squeezes ~20% More Performance Than Windows 11 On New AMD Zen 4 Threadripper Review - Phoronix

https://www.phoronix.com/review/threadripper-7995wx-windows-linux

AMDはハイエンドCPU「Ryzen Threadripper PRO 7000WX」シリーズと「Ryzen Threadripper 7000」シリーズを2023年11月22日に発売しました。すでに公開されているベンチマーク結果では同シリーズが前世代シリーズやライバルシリーズと比べて高い性能を有していることが確認されており、中でもフラッグシップモデルのRyzen Threadripper PRO 7995WXはマルチコア性能を要求されるタスクにおいて圧倒的なパフォーマンスを発揮することが確かめられています。両シリーズのベンチマーク結果は、以下の記事で確認できます。

実売価格180万円超えの96コア192スレッドCPU「Ryzen Threadripper PRO 7995WX」は一体どれほどの性能を備えているのか? - GIGAZINE



Phoronixによると、Linuxはコア数の多いCPUの扱いが得意で、これまでのThreadripperシリーズでもWindows環境よりLinux環境で高いパフォーマンスを発揮できることが確かめられているとのこと。PhoronixはLinux環境とWindows環境におけるRyzen Threadripper PRO 7995WXのパフォーマンスの差を確かめるべく、「Windows 11 Pro 23H2」と「Ubuntu 23.10」をインストールした環境でRyzen Threadripper PRO 7995WXのベンチマークテストを実施しました。

3Dレンダラー「LuxCoreRender」でレンダリングを実行した際の1秒あたりの描画サンプル数を比較したグラフが以下。Linux環境とWindows環境の勝敗はレンダリング対象によってまちまちです。



レイトレーシングライブラリ「Intel Embree」でレンダリングを実行した際の1秒あたりの描画フレーム数を比較したグラフが以下。すべての条件においてLinux環境の方が高いパフォーマンスを発揮しました。



3DCGツール「Blender」でモデルのレンダリング時間を比較したグラフが以下。すべてのモデルでLinux環境の方が短い時間でレンダリングを完了できました。



H.265エンコーダー「Kvazaar」を用いて動画をエンコードした際の秒間フレームレートを比較したグラフが以下。4Kビデオをエンコードする場合はLinux環境の方が高いパフォーマンスを発揮しました。



一方で、1080pのビデオをエンコードする場合はWindows環境の方が高いパフォーマンスを発揮しました。



AV1エンコーダー「SVT-AV1」を用いて動画をエンコードした際の秒間フレームレートを比較したグラフが以下。SVT-AV1によるエンコードの場合は4Kでも1080pでもLinux環境の方が高いパフォーマンスを示しました。





Phoronixは上記のテスト以外にも「画像ノイズ除去」「CPUマイニング」などのテストを実施しており、Ryzen Threadripper PRO 7995WXはLinux環境においてWindows環境より19.5%優れた性能を発揮すると結論付けています。