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MapRは4月21日、「MapR コンバージド・データ・プラットフォーム」と国内ビジネスのアップデートを説明した。同社は、大規模データの分散処理フレームワークであるApache Hadoopを商用利用するためのディストリビューションを開発・提供する企業。

説明会では、4月1日付けで新カントリーマネージャに就任した平林良昭氏が登壇した。平林氏は、ベリサインやファーストサーチ&トランスファなどの外資系ITベンダーで直販やハイタッチ営業の要職を務めてきた。2013年にMapR Technologies日本法人を開設する際の創業メンバーのひとりでもある。

同社が提供する「Converged Data Platform」は、データ収集と分析に必要な機能を1製品1サーバで実現できるプラットフォーム。同社のファイルシステム「MapR-FS」上でHadoopやNoSQLデータベース、ストリーム処理の3モジュールが利用できる。これにより、「システム間でのデータ移動や重複したデータ蓄積とタイムロス」「複数システムの運用・管理による複雑化」が解消されるという。

平林氏は、MapRの利点として「ストリーミングからリアルタイム分析までの全行程が1プラットフォームで可能な点」と回答。顧客の中には、他のHadoop製品を使うよりも、MapRを採用した方が30%効率が上がると答えた企業もあったという。「取り込みから活用までを包括的に網羅できるデータプラットフォームは唯一MapRだけ」と他社との違いを分析した。

さらに、新規の機能モジュールとして、毎秒何十億ものデータをリアルタイムで処理できるMapR Streamsを追加。IoTのセンサーデータや金融取引などの大規模データなどの利用に適しているという。

また、製品体系も変更した。従来は、有償エディション上位版「MapR M7」、下位版「MapR M5」、無償エディション「MapR M3」という形態だった。今回新規に製品名を「MapR Converged Data Platform」に変更。エディションは、有償版「Converged Enterprise Edition」と無償版「Converged Community Edition」の2タイプで提供する。なお、機能モジュールを組み合わせられるのは有償版のみ。

MapR Japanは今後、フォーカスエリアとして「エンタープライズ・ストレージ」「金融」「IoT」の3エリアを上げた。いずれも高いデータ運用が必要な分野なのを理由としている。平林氏は「MapRの製品は業界ナンバーワンだと自負している。今後は、パートナーとの関係強化、顧客との信頼関係の構築に務めていきたい」と述べた。

(山本明日美)