――久蔵・お与根の夫婦関係は、どう理解して演じましたか?

イモト:お与根さんは旦那さんのお仕事や旦那さんのことをリスペクトしていると思っていて、わたしの実際の夫婦関係もそこは似ているなと思いました。ただ、わたしは気になることがあると根掘り葉掘り聞いてしまうので、そういう意味ではそっと寄り添うお与根さんは素晴らしい女性だなと思います。

あと人のために動きますし、サービス精神がすごく旺盛で、こういう女性になれたらいいなというあこがれはありますかね。引いて見守ることは、わたしにはできていないかな(笑)。できた女性なんですよ。

◆夫婦円満の秘訣は?

――互いにリスペクトし合うということですが、そこも含めて夫婦円満の秘訣は何でしょうか?

イモト:だいぶ夫は我慢していると思うんですけどね……。夫は優しいのでケンカにまではならないんですけど、わたしの中では何か起こってもなるべくその日のうちに解決する、次の日に持ち越さないことを心がけています。それが円満の秘訣かどうかはわからないんですけど。

モヤモヤを溜めると、溜めて溜めて爆発して、「あのときもそうだった!」なんて、そのとき関係ないことまで引っ張り出してきて、大ゲンカになっちゃうじゃないですか。それがよくないなと思っていて、これがいい関係維持の秘訣なのかどうなのか(苦笑)。向こうは毎回大変だなと思っているかもしれませんが、わたしなりのやり方ですかね。

――仕事・母親・妻、いくつもの役割があると思いますが、どうバランスを取られていますか?

イモト:それが上手く取れていないんですよね。器用にこなせないから仕事の時は仕事に集中したいので、バランスというより切り替えを上手くしているような感じです。ただそれは、子どもが生まれたことによって、できているところがあります。

仕事でどれだけミスをしたとしても、家に帰れば、今はもう忘れられる生活環境なんです。そこはいいのかなと思いますね。家事もあり、やらなければならないことが山ほどあるので、いつまでも仕事を引きずらないというか、切り替わります。

◆仕事は「20年やっていてもいまだにわからないことがある」

――ちなみに今はどの仕事が楽しいですか? 20代の頃は海外ロケなどで大忙しだったかと思いますが。

イモト:海外ロケ、今でも楽しいですよ。20年やっていてもいまだにわからないこともありますし、難しいんです。その難しいところが楽しいのかもしれないですね。メンバーも若いスタッフさんになってきて、今までの自分は指示を仰げばよかったけれど、だんだんとこちらが先輩として何か言ったほうがいいのかなとか、その変化も含めて楽しいし、難しい。

――20年間の歴史も感じますね。

イモト:長いというのもあるんでしょうね。委ねておけばよかったものを、だんだんとそれでは成り立たなくなってきたり、でもその場その場で臨機応変に対応していくことが意外と楽しいのかなと思っています。

◆訪れた国は世界196か国中、122か国

――これから40代で挑戦したいことは何でしょうか?

イモト:国でいうと世界には196か国あるのですが、122か国行っているんです。けっこう行っていますよね

――それはかなりすごいですね!

イモト:そうなんですよ(笑)。なので残りの国も行ける範囲で行きたいなという目標と、あと今回時代劇をやらせていただいて和装を気に入ったので、もしもチャンスがこの先もあれば、もっと時代劇・俳優業もやってみたいです、あとは車中泊できるハイエースを去年買ったので、日本中を旅してみたいですね。海外ばっかりだったので。

――人としては、どのような女性になりたいでしょうか?

イモト:人に優しく、ですかね。夫には我慢してもらっているところもあるから、思いやりと想像力をもって家庭を頑張ろうと思います。どうしても仕事が忙しくなると、そこを怠ってしまう自分がいるので、怠っていることに早めに気づいていきたいと言いますか。

ただ、まず自分が元気で幸せでないと、人には優しくなれないと感じているので、まずは自分のコンディションをよくすることが大事だと思うんです。そうすれば自然と人にも優しくなれる気がするので、そういう40代を目指したいですね。

<取材・文/トキタタカシ 撮影/塚本桃>

【トキタタカシ】
映画とディズニーを主に追うライター。「映画生活(現ぴあ映画生活)」初代編集長を経てフリーに。故・水野晴郎氏の反戦娯楽作『シベリア超特急』シリーズに造詣が深い。主な出演作に『シベリア超特急5』(05)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)などがある。現地取材の際、インスタグラムにて写真レポートを行うことも。