ホンダの新型「軽EV」は“低くて長い”!N-ONE e:初公開で見えた日産サクラに対する優位性と不安
2025年7月28日にホンダが初公開したEV(電気自動車)。その名もN-ONE e:は、昨年10月に発売されたN-VAN e:に続く軽EV第2弾となるモデルだ。商用モデルのN-VAN e:と違って、今回のN-ONE e:は乗用モデル。いわばこのカテゴリーの先駆者でもあり、当時爆発的に売れた日産サクラとのライバルである。
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まずはN-ONE e:の基本スペックを確認してみよう。といっても今回は正式発表ではなく、先行情報の公開どまり。具体的なカタログ値はまだ知らされていないが、開発陣のコメントなどから推察。スペック上でサクラと大きく違うのは以下の2点だ。
・一充電走行距離
ホンダN-ONE e:→270km(WLTCモードの目標値)
日産サクラ→180km(WLTCモード)
・全高
ホンダN-ONE e:→1545mm(予想値)
日産サクラ→1655mm
つまり、N-ONE e:はサクラよりも航続距離が長く、全高が低いのが特徴。1545mmの全高は、いわゆる一般的な機械式駐車場に収まるサイズ(ガソリン車のN-ONEと同じパッケージングだから、全高も同じと考えられる)。ただ、機械式駐車場は車両重量にも制限があるが、今回N-ONE e:のそれは確認できず。N-VAN e:が約1100kgと考えれば、それ以下の1000kg程度? 一般的な機械式駐車場なら駐車を断られることはないだろう。
■シンプルさが際立つエクステリア
そんなN-ONE e:のエクステリアは、ガソリン車のN-ONEと随分違う。具体的にはボンネット、ヘッドライト、リヤコンビランプ、前後バンパー類など…想像よりも差別化してきた。特に顔つきはホンダeにも通じる愛着フェイス。リヤまわりも丸みをおびた造形とすることで、つるんとしたデザインになっている。
なお、ボディカラーには新色として「チアフルグリーン」を設定。光の当たり方で微妙に色味が変化するこのグリーンは、イキイキと軽快な雰囲気が特徴。そのほか、プラチナホワイト・パール、フィヨルドミスト・パール、ルナシルバー・メタリック、シーベッドブルー・パールを加えた全5色を用意している。
■ガラッと雰囲気を変えたインテリア
そしてインテリアはN-ONEのガソリン車とは別物だ。ダッシュボードはスッキリとしたノイズレスな水平基調に、ワイドなトレーを組み合わせて使い勝手を両立。シフトスイッチはボタン式で、メーターもシンプルな液晶タイプ。色使い含めてシンプルにまとめられているが、シートベルトの色はブラウン系にするなど温もりも感じさせる。
そしてセンターディスプレイがない仕様も用意されている。上級グレードのe:Lには9インチのホンダコネクトナビが標準装備だが、ベースグレードのe:Gにはシンプルオーディオが標準装備。この仕様、スッキリとしたインパネデザインがじつに映えるのだ。スマホなどとBluetoothで連携して音楽を流せるし、「ナビはスマホがいい」という層にハマりそう。もちろん、ディーラーオプションで8インチのディスプレイオーディオも装着可能だ。
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2022年6月に発売した日産サクラは、登場当初は売れ行きも好調で一時EV販売の約4割を占めるほどの人気ぶりだった。現在はその台数も落ち着き、月1000台を下回る月も。当然発売から3年がたち、新車効果も落ち着いたころとはいえ、EVを取り巻く環境が刻々と変化する昨今。現時点での市場環境はそう期待できるものではないかもしれない。
気軽に乗れる・使えるクルマとしての軽EVの魅力に市場がどう反応するのか。最近は、自宅がマンションで充電施設がなくても、EVを購入する人がだんだん増えてきているという話もある。そう考えると、航続距離270km、かつ機械式駐車場にも収まるメリットは確かにありそうだがはたして。
正式発表・発売は2025年秋を予定している。
〈文=ドライバーWeb編集部〉
