柳ゆり菜、コロナ禍が描かれた最新出演作。姉・柳いろはの結婚と重なった部分も「大変だったと思います」

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グラビアクイーンから、体当たりの演技で挑んだ映画『純平、考え直せ』(森岡利行監督)と映画『無頼』(井筒和幸監督)で女優として広く認知されるようになった柳ゆり菜さん。

映画『ゾッキ』(監督:竹中直人・山田孝之・齊藤工)、映画『プリテンダーズ』(熊坂出監督)、『ゆるキャン△』シリーズ(テレビ東京系)などに出演。2021年には約5年ぶりとなる写真集『女っぷり』(扶桑社BOOKS)を出版。2022年12月9日(金)に映画『散歩時間〜その日を待ちながら〜』(戸田彬弘監督)が公開されたばかり。

©2022「散歩時間〜その日を待ちながら〜」製作委員会

新宿シネマカリテほかにて全国公開中
配給・宣伝:ラビットハウス
原案・監督・編集:戸田彬弘
出演:前原滉 大友花恋 柳ゆり菜 中島歩 篠田諒 めがね 山時聡真 佐々木悠華 アベラヒデノブ 高橋努

◆仕事では「うざかったかな?」と思っても仕切ってしまう

柳さんは、現在公開中の映画『散歩時間〜その日を待ちながら〜』に東雲真紀子役で出演。この映画は、新型コロナウイルスの感染拡大で不安が漂う2020年を舞台に世代も職業も異なる人々が織りなす人間模様を描いた群像劇。

しし座流星群がピークを迎えた2020年11月17日。新型コロナの影響で結婚式を挙げることができなかった亮介(前原滉)とゆかり(大友花恋)は、都会から離れた友人(柳ゆり菜)の家でお祝いのパーティーを開いてもらうことに。しかし、あることがきっかけで日頃から本音を話そうとしない亮介に不満を抱えていたゆかりの怒りが爆発し、不穏な空気になっていく。

−柳さんが演じた真紀子はいいキャラですね。ちょっと姉御肌の仕切り屋さんで−

「おもしろかったです。結構素(す)でやらせてもらいました(笑)」

−せっかく手作りの料理も用意して招待したのに、主人公のカップルは最初からすごくもめていて−

「気まずい感じですよね。私はプライベートで仕切ったりはしないですけど、仕事とかでみんなで何かしなきゃいけないみたいなときに、結構仕切っちゃうタイプで。効率マンというか、パズルをはめこむようにチャキチャキしちゃうので、そういう部分は劇中の真紀子と似ています。

それを『嫌(いや)がられたかな?』とか、『うざかったかな』とか、『損な役回りだな』って思うことが多くて、そういう風に多分真紀子も思っているんだろうなというのがあったので、とても共感できました」

−考えていた演技プラン通りに進みました?−

「私も含め、みんないい意味で好き勝手にやってくれました。でも、基本的に私はみんなをもてなすホストの役回りで、主演の二人は“受け身”の役回りでないといけないので、自分がバランスをとらなきゃいけない、真ん中にいないと崩れちゃうと思って。

とりあえず私がきちんと舵をとって、回さないといけないつもりでやっていましたが、少し大変でした(笑)」

−そういう意味では、群像劇なので大変ですよね−

「そうでしたね。カットがかかるたびに『フーッ!』と、結構疲れていました(笑)。私はこじらせている設定で、みんなもそれぞれ事情を抱えているという設定だったので」

−みなさんの掛け合いがすごく自然な感じでした−

「本当に台本がないみたいでした。もちろん基本的には、台本に沿った上でのちょっとしたアドリブだったりするんですけど、結局全部アドリブに見えてしまうという感じで。

結構みんなそれぞれがちゃんとキャッチボールをしてくれる人たちだったので、会話のテンポとかは本当にリアルで、実際に同窓会をやっている人たちみたいな感じなんですよね。

私たち以外のパートにもすごくおもしろいキャラクターの人たちが出てくるので、楽しんでもらえると思います」

©2022「散歩時間〜その日を待ちながら〜」製作委員会

◆撮影の合間にはコロナ禍の過ごし方を共演者と情報交換

撮影は2021年10月。コロナ禍で恐る恐るの撮影だったという。

−撮影の合間はどのようにされていました?−

「みんなで仲良くおしゃべりしていました。撮影時はコロナ禍だったので、仕事が飛んでしまったり、延期になったということも多かったし、私もいろんな新しい挑戦があったりしたときなので、『自粛期間は何をしていた?』とか『家で何するの?』って、色々情報交換したりしていました」

−そうやって顔を合わせて話をする機会自体が少なくなっていましたからね−

「そうなんですよ。人としゃべるのが久しぶりみたいな感じでした」

−劇中の真紀子のように手料理を振る舞うホームパーティーなどは?−

「全然やらないです(笑)。私は人を家に入れたくないタイプなので、ホームパーティーとかはやらないです。私が演じた真紀子みたいに色々準備してというタイプではないです。

早く帰ってくれないかなあってストレスに思ってしまう。一人の時間がないとダメなんですよ。だから本当に仲がいい友だちとだったら、『そろそろお開きにしよう』って言えるけど、そうではない人だと言えないから、この映画みたいに何年振りかで会う人を招いてなんてできないです」

−お料理はされるのですか?−

「苦手ではないです。わりと小さい頃から作っていました。両親が共働きだったので、ご飯はおばあちゃんがいつも作ってくれていたんですけど、おばあちゃんが大変だから『今日は私が作ります』という感じで、色々教えてもらいながらやっていました」

−撮影でとくに印象に残っていることは?−

「真紀子が作ったロールケーキがとてもとてもおいしかったです。映画の中でリアルに『うまっ!』って言っていますから(笑)。

あれはスタッフさんが作ってくれたんですけど、本当にびっくりするぐらいおいしかった。買ってきたケーキもあったんですけど、比べものにならないくらいおいしかったので、やっぱり手作りってステキだなって思いました」

 

◆姉は大親友。結婚式がコロナ禍でキャンセルに…

柳さんの姉は、タレントの柳いろはさん。芸能界でも仲のいい姉妹として知られている。

−東京に出ていらしたときは、お姉さまと二人で暮らしていたのですか−

「はい。セミダブルのベッドに二人でずっと一緒に寝ていました。一人で寝るとちょっと広いくらいの布団に二人で。大変でしたけど、それが2年くらい続きましたね。姉としか住めないんじゃないかなっていうくらい、とても仲いいです」

−2019年にお姉さまが結婚されました−

「そうなんですよ。結婚したんですけど、頻繁に会いに行っています。大親友という感じなので。でも、姉もこの映画の主人公のカップルと同じようにコロナで結婚式がなかなかできなかったんです。

式場のキャンセル代もコロナがもし出てしまったら全額払わなければいけないなどの制約があったので、やむを得ず式を挙げなかったんですよ。そういうことが追いついていなかったので、他にも問題がいっぱいあったし、大変だったと思います。

今は子どもがまだちっちゃいので、めっちゃ可愛いですけど大変そうにしています。だから私もよく預かったりしています。1歳ちょっとなのでまだしゃべれないんですけど、ちゃんと私のことを認識はしているみたいです」

−しゃべれるようになったら何て呼ばせるのですか?−

「迷っているんですよ。私のことを姉妹だと思っている感じがあるので、『ネエネ』でも可愛いかなって。女の子なので可愛いヘアアクセサリーを買ったりとかしています」

2021年に事務所を移籍。11月に約5年ぶりとなる写真集『女っぷり』(扶桑社BOOKS)を出版。きれいなボディラインを作るために2カ月間ピラティスに通い、スパルタレッスンを受けて撮影に臨んだという。

「事務所も移籍して心機一転、新たなスタートという意味で写真集を出しました。場所を変えるということはいろんな出会いがあるということなので、いろんな人に出会って、いろんな考えを聞いてすごく刺激的に感じています。

今の事務所は、製作とか配給もやっているので、マネジメント以外のことに特化している人たちがいっぱいいるんですよ。そういった人たちと話す機会が全然なかったので、おもしろいなと思っています。

そういう個性豊かな人たちが周りにいて、そこから知り合う人たち、監督さんとかスタッフさんもいっぱいいるので、そこから得られるものも大きいなと感じています」

デビューして間もない20代前半から難役にも果敢に挑戦して来た柳さん。今一番ホッとするのは、5歳の愛猫の寝顔を見ているときだという。愛猫に癒されながら挑戦の日々が続く。(津島令子)

ヘアメイク:菅野綾香