平野美宇【写真:Getty Images】

写真拡大

女子単準決勝、世界女王に雪辱許す「日本にメダルもたらせたことは嬉しい」も…

 卓球の世界選手権(デュッセルドルフ)は3日、女子シングルス準決勝でアジア女王の世界ランキング8位・平野美宇(エリートアカデミー)がリオデジャネイロ五輪金メダルの世界1位・丁寧(中国)に1-4で完敗し、4強で敗退。同種目で48年ぶりの表彰台となる銅メダルが確定したが、世界女王の座を逃した17歳は「負けてしまって、とても残念です」と悔しがった。国際卓球連盟(ITTF)公式サイトが伝えている。

 躍進を見せたアジア女王も、世界女王の称号には、わずかに届かなかった。平野は準決勝で丁寧に敗戦。確定していたメダルの色は「銅」になった。

「日本にメダルがもたらせたことは嬉しいです。ただ、負けてしまってとても残念です」

 記事では、試合後の17歳のコメントを紹介。旋風を起こした日本に女子シングルス48年ぶりのメダルをもたらしたことより、試合に負けたことが悔しかった。

 女王の気迫に圧倒された。序盤から持ち前の攻めの卓球を繰り出したが、丁寧に応戦された。いきなり3ゲーム連取を許し、第4ゲームこそ一矢報いたが、最後は力尽きた。

悔やんだ立ち上がり「序盤からプレーの流れが不利な状況になってしまい…」

「序盤からプレーの流れが私にとっては不利な状況になってしまい、それを変えることができませんでした」

 平野は敗戦をこのように振り勝ったといい、立ち上がりでリズムを掴めなかったことを悔やんだ。

 相手は世界最強女王の丁寧。4月のアジア選手権準々決勝で大金星を挙げると、中国の世界1、2、5位を打ち破り、一気に史上最年少でアジア女王に輝いた。

 苦杯をなめた中国代表は、直前合宿で平野のコピー選手を4人用意して徹底研究。卓球王国にリベンジを許す形となった。

 それでも、日本が誇る天才少女は17歳。20年東京五輪の星でもあり、さらに成長する時間は十分すぎるほどに残されている。今度は平野がリベンジする番だ。