〈江別・集団暴行死〉「減刑はやむを得ない」との判決にネット大炎上、顔を踏みつけた川村被告は懲役30年、飛び蹴り男は20年、全裸にさせた少年は9~13年、その判決理由
2024年10月、北海道の江別市で千葉県の大学生・長谷知哉さん(20)が集団暴行を受けて死亡した事件。事件を巡り、強盗致死罪などの罪で起訴されたのは、長谷さんの交際相手の八木原亜麻被告(当時20)とその友人の川村被告(当時20)、当時18歳の元アルバイトの川口侑斗被告、同じく当時18歳の元高校生・瀧澤海裕被告、そして当時17歳、16歳だった少年2名の計6名。このうち5月から札幌地裁で行われてきた川村被告、瀧澤被告、当時16歳の少年Dの3名の判決が25日に下された。
〈画像多数〉被害男性を踏みつけ「懲役30年の判決」がくだった川村被告と17歳の年下彼氏のラブラブ写真、長谷さんが放置された真っ暗な公園
川村被告と16歳の少年については検察の求刑よりも軽い判決に…
川村被告ら3人は、24年10月25日から26日にかけ、八木原被告、主犯格の川口被告らと共謀し、江別市の公園で長谷さんに対して2時間に及ぶ執拗な暴行を加え、現金やクレジットカードを奪い、死に至らしめたとされている。
裁判所は6月3日の中間判断で、解剖医の証言や被害者の遺体の状況から「金品を要求したあとの暴行で死亡したと認定できる」として強盗致死罪の成立を認めており、検察側はその後の公判で川村被告に無期懲役、瀧澤被告に懲役20年、当時16歳の少年Dに10~15年の不定期刑を求刑していた。
「強盗致死罪は原則、死刑か無期懲役と定められている極めて重い罪。だが、瀧澤被告と少年Dの2人は当時未成年。検察は少年らについて『自分の意思で暴行した』『責任は軽微ではない』と訴えつつも、少年法を踏まえた減刑はやむを得ないとした」(社会部記者)
判決が言い渡されたのは、25日午後。
「川村被告は懲役30年、瀧澤被告は懲役20年、16歳の少年Dは懲役9年以上13年以下の不定期刑がそれぞれ下された。川村被告と16歳の少年については検察の求刑よりも軽い判決となったことに対し、ネット上では『なぜ死刑ではないのか』『日本の司法制度は腐っている』といった声も上がっている」(同前)
これまでの裁判で明らかになってきた少年たちの残忍な犯行。その発端は、長谷さんと八木原被告の別れ話だった。
「被害者の長谷さんは八木原被告の中学校時代の1年先輩で、ともに合唱部に所属していた。卒業後は別々の道を歩んでいたが、事件の1カ月ほど前から交際関係に発展。
しかし道外での就職を考えていた長谷さんは、10月25日の夜、JR大麻駅近くにある八木原の自宅アパートを訪れ、『1年後に別れるつもりだから』と別れ話を切り出した。しかし八木原はこれに納得せず、中学時代から知る“親友”の川村被告に電話した」(地元紙記者)
瀧澤被告とDは「ウケる」「笑いが止まらない」
事件当日、川村被告は千歳空港におり、交際相手の当時17歳の少年A、Aの高校時代の友人の瀧澤被告、瀧澤被告の中学の同級生の川口被告、そして川口の中学の後輩にあたる16歳の少年Dの5人とともに食事をするなどして遊んでいたという。
川村被告が八木原被告から電話で別れ話について相談を受けると、一緒にいた川口被告が電話を代わり、「逃げたりしたら探す」などと言って長谷さんを公園に呼び出した。
「公園に着き、川村被告が長谷さんに『謝った?』と聞いたところ、長谷さんは『謝りました』と答えたが、八木原被告は『許す気ない、許せない』と頑なだったと言います。そこへ、離れた場所でタバコを吸っていた川口被告が加わり、長谷さんに『説明しろ』と迫った。
川村とA以外は長谷さんと面識がなく、川口被告もこの日が初対面でしたが、長谷さんが八木原被告との交際について、『付き合う経験がしたかったから』などと発言したことに立腹。長谷さんを殴り始めた」(同前)
川口被告はまず腹を殴り、顎を右拳で殴りつけ、しゃがみこんだ長谷さんの腹部を10回にわたり蹴りつけた。そして地面に倒れ、「あー」と苦しい声を上げる長谷さんを、「早く立てや」と言いながらさらに3回ほど蹴りつけた。
「その間、瀧澤とDは『ウケる』『笑いが止まらない』などと言って笑いながらそれを見ていたそうです。川口被告は長谷さんに『今すぐ土下座しろ』と迫り、スマートフォンで動画を撮影。川口被告はその理由を『楽しい雰囲気を残すため』などと供述している」(事件記者)
そして川口被告に続いて暴行に参加したのが、川村被告だった。川口被告の供述調書によれば、川村被告は「調子乗るなよ、触んな」などと言って長谷さんの顔を5~10回踏みつけたという。
さらに川口被告が服に血がついたことを理由に「弁償しろコラ」と長谷さんに金銭を要求すると、「ウチもついた。金払え」と、これに便乗した。
八木原被告は「タッキー優しい。彼女いるのかな」
長谷さんは暴行を受けながらも必死に謝罪を続けたが、八木原は「許していない」と言い放ち、蛮行を止める様子もなかったという。瀧澤被告も、長谷さんから金銭を奪おうとするこの展開に「キター!」と喜び、「クレジットカード持ってないの?」などと発言している。
「被告らが長谷さんのクレジットカードを奪うと、川村被告は八木原被告とともにコンビニへ向かい、タバコと弁当を購入。現場に戻った後も、川村被告は『(八木原被告が)もっとやってって言っている』などと言って、さらに暴行を煽った」(同前)
ここから少年たちの暴行はさらにエスカレートし、歯止めが利かなくなっていく。
被告らの証言を総合すると、ここからの暴行には瀧澤被告や少年D、そして川村被告の交際相手の当時17歳の少年Aも関与しているようだ。
Dは長谷さんの顔や腹部、背中などを蹴る、馬乗りになって腹部を殴るなどの暴行を加えた上、長谷さんの下着の横をターボライターで焼き、全裸にしたという。さらに、川口被告がターボライターで長谷さんの頭髪、身体、陰毛に火をつけ「いい具合に燃えてきた」などと発言すると、Dも「うわー、花火だ」などと嘲笑した。
瀧澤被告も、川口被告に「根性焼きすれ」と言われ、吸っている煙草を長谷さんに近づけたという。さらに「タッキーやんないの?」と暴行を促されると、「ライダーキック!」と言いながら、2度、長谷さんに飛び蹴りをしている。
「とりわけ、川口被告と17歳の少年Aの暴力は苛烈で、川口被告とAが倒れている長谷さんの頭部の左右を挟むように立ち、一方が蹴って頭部が反対を向けば、もう一方が蹴るというやり取りが複数回行われたようだ。
川村被告は当時の状況を、『グロかった』と表現。だが、事件当時は八木原被告と話し込んでいたらしく、八木原被告が『タッキー優しい。彼女いるのかな』など発言していたことを証言した」(同前)
公判を控える主犯の川口被告は…
その後6人は長谷さんからキャッシュカードを奪うと、大けがをしている全裸の長谷さんを放置し現場を立ち去った。そのうち、八木原被告を除く5人はコンビニのATMで12万7000円を引き出すと、全員で山分けし、ラーメンを食べに行っている。
事件直後の26日4時頃には、川口被告が「お疲れ様、今日は楽しく終わったと思います」などとグループLINEに投稿していたこともわかっている。
一方、通行人が公園の遊歩道で倒れている長谷さんを発見したのは、朝6時頃。
「長谷さんは救急搬送されるも、外傷性ショックで死亡が確認された。検察によると、長谷さんは外傷性くも膜下出血、腰椎の骨折などの重傷を負っており、腎臓損傷などで血液の20~30%が失われていたという」(前出・社会部記者)
札幌地裁の高杉昌希裁判長は3名の判決理由に関し、川村被告については「流れを作り犯行を牽引した」と指摘しつつも、「主導したとはいえない」「暴行の回数や程度がほかの共犯者より少なかった」などとして無期懲役ではなく、有期刑の上限である30年の懲役が妥当と説明。
瀧澤被告については、「ライダーキックと言い飛び蹴りをし、犯行を助長した」としつつも「死への寄与は限定的」、少年Dについては「従属的だとしても責任は重い」としつつ、やはり「死への寄与は限定的」とした。
「裁判長が『君たちは被害者、被害者遺族の人生を一変させるとんでもないことをした』『どうしてこんなことになったのか、途中でどうして止められなかったのか。問われたことを生涯かけて、逃げずにずっと問いかけてください』と諭すと、川村被告と瀧澤被告はその言葉にじっと耳を傾けている様子だった」(同前)
しかし、事件はこれで終わりというわけではない。6名のうち、八木原被告、川口被告、少年Aらの裁判はこれから行われる。特に川口被告に関しては、ここまで見てきた通り、一連の暴行を主導した「主犯格」とされる。
「5月26日に行われた川村被告らの第2回公判では、川口被告が入廷したが、『宣誓はしません。もう少しで自分の裁判があるからです』と証言を拒否し、法廷をざわつかせた」(同前)
今後、彼らの裁判で何が語られるか。そしてどのような司法の判断が下されるか。その行方に注目が集まっている。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

