この季節、外を歩いていると、どこからかふわりと漂う甘い香り。秋の風物詩・キンモクセイだ。嗅げばきっと多くの人が「ああ、キンモクセイね」と認識するだろう。

しかしツイッターでは、その独特のにおいが、日本のある地域では知られていないと話題になっている。

キンモクセイの香りを知らない人々が住む地域――それは「北海道」だ。


道民はキンモクセイの香りを知らない?(画像は百合が原公園公式サイトより)

ツイッターではあるユーザーの投稿をきっかけに、このことが話題に。道民と思われるユーザーらの投稿によれば、北海道にキンモクセイは生えないため、香りがわからないという。

「ガチで金木犀の香り分かんないからそこら辺に生えてるやつだよとか言われてもな...って気持ちになります」
「道民の自分からすると伝説の植物」
「物語の中とか季節感の世間話で出てくるキンモクセイの話題がまったく理解も共感も出来ないのでいつもへ〜ってなるよね」

つまりコテコテの道民に「キンモクセイの香りがする季節になったね」と言っても、通じない可能性があるということ。本州育ちの筆者からすると、にわかには信じがたい話だが...本当なのだろうか。

Jタウンネットは2020年10月7日、北海道でキンモクセイが見られる場所、百合が原公園(札幌市)の広報担当者を取材した。

「キンモクセイが越冬するのは難しい」

百合が原公園の広報担当者によれば、キンモクセイは公園内にある大温室の中で、本州に近い気温でキンモクセイを栽培している。

温室ということは、やはり屋外での栽培は難しいのだろうか...担当者に聞いてみると、

「北海道でキンモクセイが越冬するのは難しく、野外ではなかなか植生されていないようです」

冬の寒さが厳しい北海道では、気温が氷点下10度前後になることや風などの関係で、花の機能がもたないのではないかということだった。


左はキンモクセイ、右は白い花のギンモクセイ(画像は百合が原公園公式サイトより)

百合が原公園の大温室ではキンモクセイ以外の植物も栽培されており、一般人の入場が可能。例年では9月末〜10月中旬の期間にキンモクセイが開花し、この時期になると「キンモクセイはいつごろ開花するか」といった問い合わせが多く寄せられているという。

「かなり小さなお花ですが、甘い香りが温室いっぱいに広がります。毎年楽しみにされている方もいらっしゃいます」(担当者)

大温室を訪れる利用者もキンモクセイの香りを楽しんでいるようだ。