前半からゴールへの意欲を見せていた南野は後半に決定的な仕事やってのけた。 (C) GEPA pictures/ Mathias Mandl

写真拡大

 現地時間10月2日、チャンピオンズ・リーグ(CL)のグループステージの第2節が開催され、グループEでは、イングランドのアンフィールドでリバプールとザルツブルクが対戦した。

 ザルツブルクに所属する日本代表FW南野拓実は、4-4-2の右サイドハーフでスタメン出場。もう一人の日本人MF奥川雅也はベンチスタートとなった。

 意外にも初対戦となるカードは、お互いに球際への激しいプレスを仕掛ける攻防戦が繰り広げられるなかで、早々にホームチームが均衡を破る。

 9分、左サイドからカットイン気味に敵エリア内に侵入し、フィルミーノとのワンツーを成功させたマネが、相手GKスタンコビッチとの1対1を冷静に決めた。

 幸先よく先手を取ったリバプールは、その後も個の力で局面を打開しては、矢継ぎ早にチャンスを創出。ザルツブルクを守勢に回すと、自慢の攻撃的サイドバックコンビが見せる。

 25分、右サイドをオーバーラップしたアレクサンダー=アーノルドが鋭いクロスをゴール前に供給。これをエリア内へ果敢に攻め上がっていたロバートソンが左足で難なくフィニッシュした。

 圧倒的なペースで試合を優位に進めるリバプールは、36分にはエースのサラーが相手GKの弾いたこぼれ球を押し込んで3点目をもぎとった。

 28分過ぎに布陣を4-3-1-2に変更していたザルツブルクは、39分には一矢報いてみせる。ショートカウンターからエリア内でボールを受けたファン・ヒチャンがファン・ダイクをキックフェイントでかわして、右足でゴール右隅を射抜いた。

 失点こそ喫したものの、ホームチームが要所でレベルの違いを見せつけた前半は、3-1でリバプールがリードして終了した。

 しかし、迎えた後半、試合の様相は一変する。

 反攻に出るザルツブルクが、リバプールのペースを乱すと、56分に、あの男に待望の一撃が生まれる。左サイドに開いたファン・ヒチャンがファーサイドにクロスを供給。これを南野がダイレクトボレーでゴール左下隅へねじ込んだ。

 1点差に詰め寄った直後に主砲のハーランドをピッチに送り込むとその4分後にまたも南野が得点を呼び込む。右サイドを突破してゴール前にクロスを供給すると、フリーで待っていたハーランドが難なく流し込んだ。

 ザルツブルクに追いつかれ、余裕のなくなったリバプールだったが、欧州王者の意地を見せる。69分、エリア内でフィルミーノの落としを受けたサラーが豪快にゴールへと蹴り込んで、リードを奪ったのだ。

 勝ち越されたアウェーチームは、71分に奥川を投入。75分には、その23歳の日本人MFが果敢なミドルシュートで相手ゴールを脅かしていった。

 その後、ホームチームが落ち着いてパスを回しながら時間を消化したこともあり、アウェイチームにゴールは生まれず。結局、4-3でリバプールが勝利した。

 難敵の猛追をかわし、何とか勝点3を積み上げたリバプールは、現地時間10月24日行なわれる次節で、日本代表MFの伊東純也を擁するヘンクと対戦。一方のザルツブルクは、本拠地にナポリを迎え撃つ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部