担当M(以下M):C大阪がソアレス監督を解任し、昨シーズンまでチームを率いていたクルピ監督を就任させました。15戦無敗だった横浜FMに勝ったのですが、まだ残留争いから抜け出すことができず、監督交代を決意させるほどC大阪は追い詰められています。G大阪は連勝を飾っていますがそれでもC大阪より下の順位。このままだと関西からJ1リーグの火が消える心配も――。

ラモス(以下R):C大阪については心配してないですよ。

M:C大阪は清武弘嗣選手とキム・ポギョン選手がヨーロッパに移籍しました。主力2人が抜けて苦しいと思うのですが……。

R:いやいや、C大阪を動かしているのはボランチの2人ですよ。その山口(蛍)と扇原(貴宏)がオリンピックから戻っていますから、大丈夫でしょう。それに元ローマのファビオ・シンプリシオまで獲得したし、戦力的には残留という低い目標のためなら十分すぎるほどだと思いますね。

M:一方のG大阪は家長昭博選手を獲得し、さっそくゴールも決めました。ラモスさんはこれまでずっと家長選手のことを高く評価していらっしゃいましたよね。

R:僕の大好きな選手ですよ。きっと自分が育ったG大阪のためにしっかりプレーしてくれると思います。

M:家長選手は松波正信監督と一緒にプレーもしていましたし、気心が知れているからやりやすいでしょうね。G大阪は元々能力の高い選手が揃っているし、移籍していった選手と移籍してきたとの勘定をすると、これから上昇するんじゃないでしょうか。

R:ここで連勝したので自信は回復したでしょうが、僕はまだ2つの課題が残っていると思いますよ。1つはチームをグッと引っ張っていく選手がいないこと。みんなうまいんだけど、先頭に立ってみんなを鼓舞する選手がいない。遠藤(保仁)もそんなタイプじゃないでしょう。苦しいときこそ、そんな選手が必要なんです。もう1つは松波監督に責任を負わせすぎていること。新人監督に重圧をかけすぎです。

M:ラモスさんも新人監督で東京Vの昇格を目ざさなければなりませんでした。

R:今だから言えるけど、僕は監督になる前に1年ぐらいコーチとして働いて勉強したかったんです。だけどそれが許される状況じゃなかった。就任して、想像以上に大変な立場だというのがわかりました。同じ思いを松波監督はしてるんじゃないかな。クラブは降格圏から大きく離脱するまで安心せずにもっと監督を助けてあげてほしいと思います。そうでないと、G大阪には「安心」と言えないですよ。順位が低いとプレッシャーが大きくなって実力の半分ぐらいしか出せないですから。

M:自動降格圏からあっという間に逆転されそうな位置にC大阪もG大阪もいます。これまでにもまさかと思うようなチームが降格した例もありますから、気は抜けないはずです。となるとこの2チームの試合は緊迫感があってしびれそうですね。